口は災いの元?! 〜 無意識の口ぐせ

メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。

今回はあなたの周りにもいるかもしれない、なぜか上から目線で“ナチュラルくれくれ”について、嘘のような本当にあった私の体験談をひとつ。

今は順調にクソガキ化している息子がまだ可愛かったその昔、公園友達ともいえるママさんがいました。仮に園子さんとします。園子さんは穏やかで優しく、ほんわかした雰囲気で癒し系とは彼女のためにあるような言葉だと思いながら。でもなぜか一緒にいると地味に疲れるのです。

ある冬の日、野菜好きな息子のために白菜漬と白菜山盛り鍋を作るべく白菜を四玉買い込み、息子本人には歩いてもらいベビーカーに白菜を積んでホクホクと帰宅中、園子さんに会いました。

園子さん:あ!白菜たくさんだね!

わたし:安かったから買い込んだんだぁ。

園子さん:でもそんなにあったら困らない?

わたし:全然。冬は白菜料理増えるし、間違いなく消費できるよ。

園子さん:いや、正直に言っていいんだよ。困るでしょ?もらって“あげよう”か?

わたし:必要ならまだたくさんあったからスーパー行けば?

園子さん:ううん、違うの。たくさんあり過ぎて困るだろうから私がもらって“あげよう”と思ったの。気にしなくていいからぁ。

わたし:使うから買ったんだけど・・・

園子さん:無理しなくていいって!私は重くても全然構わないからもらって“あげるよ”。

わたし:そんな意味わからない気なんて遣ってないんだけど・・・。

園子さん:じゃぁ、こうしない?そのままウチに来て白菜2個置いていけばラクでしょ?

わたし:・・・。

滅多に顔に不愉快モードを浮かべないのですが、あまりに『もらってあげる』を連呼され、宇宙人を見るような目で見てしまった私。

その後、「やだ誤解しないでね、白菜欲しいわけじゃなくて、そんな量、重くて大変そうだし私がもらってあげてもいいよ、と思っただけで、ただの親切心だから」と言われ、ますます違う生き物に見えてきました・・・。

思い返すと園子さんは『〜してあげる』が口ぐせでした。

『お茶淹れてあげようか?』『買い物一緒に行ってあげようか?』『食べてあげる』『電話してあげようか?『(子供に)靴履かせてあげるね』『手を洗いに連れていってあげるね』

白菜くれくれ、はともかく、全部『〜してあげる』なのです。わざわざ言うほどではなくても、なぜ地味に疲れるのか、微妙に嫌な気持ちになるのかわかりました。

私なら『お茶淹れるね』『買い物一緒に行く?』『電話するね』『靴履こうね』『手を洗いに行こうか』になります。

悪気はなく園子さんの口ぐせなのかもしれません。しかし、ことあるごとに『〜してあげる』の“あげる”部分を強調した話し方をしょっちゅうされたら、あなたはどう感じますか?

『〜して“あげる”』『〜して“やる”』が口ぐせになっている人は、ナチュラルに人を見下していると感じさせてしまうもの。気づきにくいからこそ、普段の無意識に出てしまう自分の口ぐせや話し方を、今一度見直してみてはいかがでしょうか。

「口は災いの元?! 〜 無意識の口ぐせ」への2件のフィードバック

  1. こんにちは!
    興味深いコラム
    興味津々に拝見致しました。
    職業柄 人の話を“傾聴”する…と言う事を多方面で毎日気を遣い仕事をしています。
    認知症 及び、精神的なケアを必要とする方々のお世話をする仕事をしていいるのですが
    心をなかなか開いてくれない方に対して
    女優の如く 色んなキャラクターを演じ
    その方の心を開こう、またはこじ開けようとした事もありました…
    これはハルさんの言う“積極的傾聴”積極的なアプリーチですよね…
    ここで触れていた“消極的な傾聴”
    とても興味深く 何度も読み返しました。
    一歩違ったアプローチが出きるのでは?
    …と、とても参考になりました。
    人としての人格を失いつつある方とのコミュニケーションは本当にセオリーがありません(^^;
    模索する中で ハルさんのコラムはとても参考になり、且つ楽しいです♪
    また、拝見しに参ります。

  2. mayaさん
    コメント、ありがとうございます。

    メンタルケアも必要な認知症を患っている方々のお相手をするお仕事なのですね。
    認知症の方のケアは、ハード、ソフト両面でとても大変だと思います。
    認知症を患っていても同じ人間、傾聴姿勢を持ち、お仕事されているmayaさんを
    尊敬します。
    アサーションなどは入所されている方だけでなく、職場の職員同士でも活かせる
    コミュニケーションスキルだと思いますから、ご参考にしてみてください。

    普段からストレスフルでお過ごしのことと思います。
    軽い笑える内容も書いていきたいと思いますので、是非クスッとしていただければ
    幸いです。

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