占い依存【2】

メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。

占い依存症の一番の原因は、心の中にある不安感です。

自分の人生やパートナーとの関係などどうなるかわからない不確定な未来への強い不安感から占いを心の拠り所にしてしまうのです。

残念ながら未来のことは誰にもわかりません。占いがなければ不幸になる(今より事態が悪化する)という考えは、ただの思い込みです。

占い依存症になりやすいのは、どのような人達なのか考えていきます。

実は占いに限らず、依存症に陥る人にはいくつかの特徴があることがわかっています。

自分に自信がない(自己肯定感が低い)

占い依存症になりやすい人は、自分に自信がない傾向にあります。自分の考えに自信が持てないので、周囲の人や占いに頼ろうとします。占い師に相談することで、自分(の考えや出そうとしている解)に自信がなくても解決できるという安心感から、繰り返し鑑定を依頼するようになります。

迷いがある時に占い師に道を示してもらえると安心するからです。それがどのように影響するのか?

人任せで自分で考えることがなくなっていくので、判断力が低下し何事に対しても占い結果が最良と考え、占いに依存していくのです。

周囲に相談できる人がいない

腹を割って話せる友人や信頼できる家族など、周囲に相談できる人がいない人も占い依存症に陥りやすくなります。誰かしら信頼できる相談者が近くにいるというのは、非常に心強いものですよね。しかし、周囲に相談できる人がいない人は自分一人で抱え込んでしまいがちなので、すがる思いで占い師に相談します。

誰かに悩みを打ち明けられる、アドバイスがもらえるという安心感から、占い依存症に陥ってしまうと考えられます。

真面目な性格

真面目な性格の人も占い依存症になりやすい傾向があります。ストレスや不安を溜め込みやすい真面目な人が不安な生活から目を背けたい、今より良くなりたいという気持ちから占いにのめり込んでしまいます。また、真面目な人は占い結果や占い師のアドバイスをそのまま信じ込みやすい傾向にあります。

占ってもらった結果どおりに行動しているうちに、占ってもらわないと精神的に落ち着かない不安定な状況になっていきます。

ただ、だからといって不真面目を推奨しているわけではないので誤解しないでくださいね。

スピリチュアルを信じる

スピリチュアルを信じる人も占い依存症に陥りやすいです。占いには血液型や生年月日から鑑定するものから、トランプ、タロット、オーラ占いなど直感的な占い方法などさまざまな種類があります。直感的な占いはスピリチュアルを信じる人がハマりやすい傾向があります。

自分の性格や悩みを言い当てられたことで『霊的な力がある!』と思いハマっていくのです。スピリチュアルや占いを信じることは悪いことではないと思っていますが、まずは自分の気持ちや考えを大切に考えて行動しましょう。

ストレスが溜まっている

これは誰もが当てはまることですが、日頃ストレスが溜まっている人も占い依存症に陥りやすい人の特徴です。ストレス耐性が低い人、普段から人間関係や仕事、恋愛など日常的に不安や不満を抱え込んでしまいがちです。

日頃の不安や不満を解消する手段として占いを利用するのです。

占い師に相談することで気分がスッキリし、自分で考えなくても占い師からアドバイスをもらえます。何度も利用するうちに盲信的になり、占い依存症に陥っていたということも少なくありません。

如何でしたか?もちろんこれらは絶対ではなく傾向なので、皆がみな、そうだと言っているのではありません。しかし誰もが陥る可能性があることは理解できると思います。これらのことを意識するのと意識しないのとでは大きく違うので、依存症にならないために意識してもらえたらと思います。占いをしてもらっても、支配されないように心がけたいものですね。

<運営会社:Jiyuuku Inc.

占い依存【1】

メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。

今回はたいていの人は一度はやったことがあるであろう占いについてです。占いの歴史は古く、実にさまざまな種類がありますね。

ここでは依存について書こうと思います。どこからが“依存”と言うのか医学的に明確なラインはありませんが、生活の中の些細な判断も自分でできず/せず(不安で)、すぐに占いに頼る状態は、明らかに“依存”と言えます。

そうなると【自分で考える<占い】になってしまい、占い(占い師?)を過剰に信頼し、占いがないと不安になります。

占い依存症の人はラッキーグッズと言われるものをわざわざ購入して身につけたり、自分の望む結果(望む結果に近いもの)が出るまで、あちこちの占い師の元に通うジプシーになってしまいがちです。

占いに限らず、どんな依存症にも言えることですが、

依存症は誰でも陥る可能性があります。

興味本位で占ってもらったことがきっかけで、いつの間にか依存(それがないと不安になる、落ち着かない)してしまうのが占い依存症の怖さです。

占いに依存することで起きる危険性とは何か?

判断力が低下する
占いに依存すると無意識に何事も占い結果で判断しようとするために、他者任せになりがちで判断力が低下します。

生活の中の些細な迷いすら占いに頼ってしまうことが増え、結果、自分で考え判断する(その決断や結果に責任を負う)機能が衰えてきます。私自身はまったく占いなど信じない夢のないタイプですが、占いを必ずしも悪とは思っていません。しかし、自分の行動を占いで決めてしまうのは止めたほうがよいでしょう。未来の不安を少しでも解消したい、占ってもらわないと心配で不幸になってしまうという思い込みという心理状態から、ますます占いにはまり込んでいくのです。

また経営者のほうが一般の会社員より占いに頼る人は多いと想像します。重大な経営判断をしなければならない時、背中を押してもらいたい気持ちがあるからです。トップの人ほどお抱えの占い師がいることも珍しくありません。ただ判断力や直感力を鈍らせない参考程度にしてもらいたいものですね。
人間関係の悪化を招く可能性
占い師の発言がすべて正しい(私のためを考えてくれている!)と考えてしまい、家族や友人などの周りの意見は二の次になります。

これにスピリチュアルまで加わるともう手に負えません。その結果、心配して一緒に考えてくれていた人達は徐々に離れていってしまうのです。離れないまでも「どうせこの人に何を言っても無駄だよね」とどこかで諦めの感情を抱いてしまうようになります。私はこれで友人を一人失いました。恋は盲目と言いますが、占いも人を盲目にさせると言えます。

次回は占い依存に陥ってしまう人の心理をみていきます。

<運営会社:Jiyuuku Inc.

連載:錯覚【2】

メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。

【錯覚】や【妄想】について2回目となる今回は、ランダムに詰め合わせで、心理的、脳科学の【錯覚】【法則】をお届けします。

ネタとして『あるある!』『へぇ、そんな現象に名前があったんだ』『初めて知った!』と前回のシミュラクラ現象のような感じで軽く楽しんでくれたら幸いです。

いきなりですが、

フレゴリ錯覚

という現象があります。ただこれは“錯覚”と付いていますが、正しくは

“誰を見ても、それが特定の人物に見えてしまう妄想”

です。また、初めて会う人を自分がよく知る人物と思い込んでしまうこともあります。

よく似た妄想にカプグラ症候群というものがあり、これは、身近な人(パートナーや家族、友人)が、瓜二つの他人に入れ替わっていると思い込んでしまう現象です。まるでSF映画のようですが、案外頻繁にあるのです。

フランスの精神科医ジョセフ・カプグラからカプグラ症候群と名付けられました。疑心暗鬼に囚われて毎日疲弊しそうですよね。

錯覚や妄想とは少し違いますが、社会生活を営む中で、私たちは無意識に多くの情報を選択し、処理しています。無意識を使った(そもそも“使った”という意識すらありませんが)判断は、膨大な情報を処理していく中で物事の判断を一瞬でおこなえるので、効率よく選択できる反面、不合理でメリットのない選択もしてしまうもので、この“不合理な選択”をすることを心理学では

認知バイアス

と言います。この認知バイアスとは人なら誰にでも当てはまるであろう(そうでない人もいますが)人間の特性とも言えます。わかりやすい認知バイアスをお話しします。

【バーナム効果】
誰にでも当てはまるであろうことを、自分にだけ当てはまっていると錯覚してしまう。
→占いや血液型がその例で、人間が持つ“当たり前の特徴”を特定の人に当てはめ信じ込ませます。

・あなたは神経質なところがありますね。
<誰にでも大雑把な部分と神経質な部分を持ち合わせています。その種類やレベルが違うだけです。>
・過去にとても辛い思いをしていますね。
<生きていれば楽しいことだけのわけがありません。>
・人に誤解されやすいようですね。
<誰にでも相性や認知、コミュニケーションのクセがありますし、そもそも誰が相手であっても他者なのですから、場面や相手によってはまったく誤解がないなんてあり得ません。>
【フレーミング効果】
意思決定をする時に、説明や質問のされ方で選択結果が変わる。
→本来の意味が同じでも、表現や状況の違いで心理的解釈が違ってくることで起こります。

・死亡率10%と生存率90%では、死亡率10%と説明された病気を恐れる。
・脂肪分5%カットのヨーグルトより、無脂肪分95%と表示していあるヨーグルトのほうがよく売れる。広告によく使われている手法かもしれません。
【ハロー効果】
他者や物の価値を一番目立つ特徴で決めようとする。
・政治家だから人物的にも優れた人物に違いない。
・Aさんは優しいから子供好きだろう。
・Bさんは見た目が怖いから動物を虐待しそう。など。
【代表性バイアス/ステレオタイプ】
一般論だろうことから直感的に判断する。
・値段が高いから、こちらが良いものだろう。
・メガネをかけて大きなリュックを背負っているからオタクかも。など。
【バンドワゴン効果】
流行しているだけで、その流行しているものに価値があると思う。
・行列ができている店は美味しい。
・口コミ評価が高いから、いい商品だろう。など。
【アンカリング効果】
最初に印象が強かった数字が、その後の判断に影響する。ビジネストークでも使われる心理テクニックですね。
・クルマを買う時に、最初に500万円と言っておき、徐々に安くしていく(お得に買えたと思わせられる)。
・5,000円の値札が線で消されて1,000円になっている(良いものが安く買えたと思う)。など。

他にもたくさんありますが、今回はこれぐらいで(笑)

思い当たる法則はありましたか?

<運営会社:Jiyuuku Inc.