生きづらさ/アタッチメント不全【1】

メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。

生きづらさを感じながら生活をしている人が増えています。それは一体どのような生きづらさなのでしょうか・・・。

  • 対人関係が上手くいかない。
  • 人より劣っていると感じて苦しい。
  • 今の環境(会社/職場、家庭)に馴染めない。
  • いろんなことが気になって疲れる。
  • 他者に不安感、不信感が強い。

生きづらさを突き詰めていくと、何らかの原因があります。原因次第では認知療法の練習を重ねて生きづらさを上手く薄めていく方法や、自分らしさを取り戻していくプログラムがあったり、診断を受けて自己理解を深めると同時に自身でさまざまなライフハックを取り入れながら周りに配慮をお願いできる場合もあります。

発達障害(グレーゾーン/LD)やアタッチメント不全(愛着不全)、HSP(HSC)などがあると、生きづらさを感じる場面が増えます。

今回から2回に渡り、アタッチメント不全(愛着障害)についてお話ししていこうと思います。

アタッチメント不全、いわゆる愛着障害は幼少期の親(養育者)との関係が原因で自己肯定感が低下することで、本人の自覚はなくても心に深い傷を残しながら成長し、成人してからも人間関係を上手く築けないことから生きづらさを抱えます。

近年増加中の虐待死を考えればわかるように、虐待(身体的・精神的・性的・養育遺棄<ネグレクト>)は外から見えづらいことも多く、第三者が介入するタイミングが難しい事案です。

何より子供にとって家庭/親子関係は、一番身近で人間関係の最初の一歩を学ぶ場です。最初に学ぶ場で歪んだ愛情を与えられたり、がんじ絡めにされたり、関心を持ってもらえず心に空虚なものを抱えて成長すると“自分を尊重し大切にする”という自己肯定感が育まれません。

親に認められずダメ出しばかりで否定されて育つと『自分は何をやってもできないダメな子なんだ』と自己肯定感はどんどん下がりますし、子供に関心がなく気にもかけなければ『自分は愛されてない』『自分は大切にされる価値もない人間なんだ』と失望し、孤独になります。

親が子供の安全地帯であること、叱ることがあっても認めるべき部分にはきちんと目を向けること、まだ小さくて自分の意思を上手く伝えられなくても、人格を持つ一人の人間であると認めてコミュニケーションを取り、接していくことがとても大切です。

言うことを聞かせよう、思いどおりにさせようと威圧的に支配するような言動は少しずつ子供の心を傷つけ、抑圧と否定ばかりの中で自己肯定感と尊厳を擦り減らしていくのです。

大人でも仕事で「はぁ・・・何やらせても中途半端でロクな出来じゃないな、ダメだダメだ」と否定され続けると自信もやる気も無くしませんか?

「何やらせても出来ないんだから何もせず黙ってデスクにいるだけでいいよ(ため息)」と言われたり、そんな空気を出されて誰からも期待されず、気にもかけてもらえなければ居場所がなくなり、自分は無能だと感じて孤独になりませんか?また、大なり小なりそのような経験はありませんか?

大人ですら鬱になりそうなダメ出しや否定の嵐、まだ自分で自分の心を守る術も愚痴を吐いてリカバーする場所もなく、助けすら求める場を知らない子供たちの見えない苦しみを想像してみてください。

自己肯定感は人間関係構築に大きく影響し、幸せを感じる幸福感をも左右します。

次回はアタッチメント不全がもたらす人間関係への生きづらさが、具体的にどのような形で表れるのかについてお話しします。

<運営会社:Jiyuuku Inc.

綺麗事では生きていけない

⚠︎:発達障害は先天的な脳の発達の偏りなので、親の躾や環境、また、本人のせいでもありません。発達障害をややこしくしているのは、無理解、無知からくる不適切な対応などでさまざまな神経症や精神疾患を併発したことによる二次障害といえます。

メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。

生きづらさを感じ「なぜ僕はこんなにポンコツなの?生きてるのがつらい」と泣くこともある、発達障害重複持ちの息子を育てている一人の母親として、“発達障害はハンデにならない”、“個性的なことは素晴らしいこと”などと聞くと、正直なところ「なに無責任に綺麗事言っているんだか」と思ってしまいます。

多様性を叫んでもイマイチ理解が進まない日本ですが、百歩譲って“個性的なことは素晴らしい”は良しとするにしても、日常生活でかなり困り感があり、時間管理がガバガバで先の見通しが立てられず、狭い範囲ですらしょっちゅう物がなくなり、ヤル気が起きないことは先送りして結果忘却の彼方へ追いやられ、自室やバッグはカオス。実行機能の弱さから、計画立案は得意でも途中で放り出すか、そもそも実行すらしなかったり、独特の認知から傷つきやすさを常に抱え、冗談も通じない・・・感情的になりやすく人間関係に問題を抱えがちです。

これのどこが『ハンデにならない』なんて無責任なことを言えるのでしょうか?

特別支援や個別配慮をしなくてはならない発達障害特別支援法があっても、現実の教育現場では教師の仕事量は増加の一途を辿り疲弊、正しい知識や理解が足りず圧倒的に人員も足りていません。増え続ける発達障害児やグレーゾーンに対し支援級は足りておらず、授業を抜けて校区を跨いで支援級に通級しなくてはいけない現実。

社会に出ると言わずもがな手帳がなければなかなか個別配慮には繋がりません。たまたま職場や人に恵まれ配慮してもらえることもありますが、それは幸運なケースだと言えます。自分の特性を理解し受け入れていなければ、口頭や文書でも配慮をお願いすることすらハードルが高く、コミュニケーションに課題があるとそれを上手く伝えることも難しいのです。

抽象的な理解が苦手でマルチタスクに対応できないので指示は具体的に一つずつお願いします、と伝えなければ、当たり前に大多数の人が出来るであろう抽象的な伝え方でマルチタスクを活用しなくてはできない仕事の指示を与えられます。それで何度言われても出来なければ、残酷にも「使えない」「使いにくい」「だらしない」「無能」と陰口を叩かれ、パワハラ体質な上司や組織だと面と向かって言われるかもしれません。退職へと追いやられることも考えられます。

常に生きづらさがある息子は「ハンデにはならない」なんて「何の慰めにもならない、余計惨めになる」と怒りを爆発させていました。

根拠のない自信には満ち溢れているので自己評価は高いくせに自己肯定感は低めの息子に、普段から否定的なダメ出しはしておらず「頑張っても出来ないことがあるのが発達障害、でも苦手なことでもやらなきゃいけないことはたくさんあるよね。じゃぁどう工夫すれば出来るか、やりやすいか一緒に考えようか」と話し、一緒に考えています。

15日日曜日はお盆のためコラムは休載します。次回は20日金曜日からの掲載となります。

<運営会社:Jiyuuku Inc.