実行機能について【3】

メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。

少し間が開いてしまいました(笑)

さて【2】に続き実行機能についてです。
長くなりましたがこの回で実行機能については終わりになります。

それでは実行機能の重要な要素の続きです。

時間管理
自分にある時間はどれくらいか、タスクに対しどのように割り振ればよいのか。〆切があるような課題や作業であれば、期限内に終了させるにはどうすればよいのか、など時間を見積もる力になります。

時間管理には時間感覚が関わり、メタ認知やワーキングメモリーも深く関係してきます。なぜメタ認知やワーキングメモリーが関わってくるのでしょうか。〆切のある書類や定期テスト、部屋の片付けで考えてみると、

ワーキングメモリーやメタ認知を使い、現状と自分の現状の能力を正しく理解(どうすれば理解できるのかを含めます)し、目標に対し必要な作業量や内容、その作業に要する時間を見積もらなくてはいけません。ほどんどの人はこれを無意識におこなっています。

この能力はマルチタスク(並列処理)でおこなわれるため、マルチタスクが苦手な人だと見積もりが甘くギリギリになったり、やたら忙しくなってしまったりが起こります。計画を立てスケジュールに沿って時間を守り実行するには、自分(の能力)や作業量を俯瞰する力(メタ認知)が不可欠になってくるのです。また、作業の進捗管理やズレの修正はメタ認知とワーキングメモリーを使いながら行っています。

認知の柔軟性
いきなり持ち上がった障壁や予定変更、失敗に直面した時に考え方や手段(やり方)を柔軟に変えられる能力になります。

柔軟性の低い人には完璧主義だったり、全か無か、白か黒か、0か100かのような極端な思考を持ちやすいのが特徴です。100点でなければ意味がない(0点と同じだ)、1位でないならどうでもいい、などです。

これには価値観を含め認知特性も関係してきます。

俯瞰力が弱く自分視点が強かったり、マイルールやこだわりが強いと認知に柔軟性を持ちにくくなります。

メタ認知
近年、学習やビジネスはもちろん、私生活においてもこのメタ認知という脳の機能の重要性が注目されています。さまざまな状況下で高次から(一歩下がる、上から見下ろすイメージ)自分を俯瞰する能力になります。今までの話の中で、実行機能に、メタ認知が深く関わることは十分理解できたと思います。

自分の言動や立ち居振る舞い、思考、感情を客観的に観察する力になりますが、発達障害の特性を持つ人は苦手な人が多いようです。

「女性はスイーツが好きだと思っているが、これは自分の経験やバイアスから来るもので、必ずしも当たってはいないことを知っている」「普通こう考えるよね、と思うが、その普通は自分にある思い込みや価値観の違いであることを知っている」のようなものです。

もう少し簡単な例だと「カレーを食べたいと思っている自分を自分はわかっている」みたいな感じでしょうか。俯瞰する力が弱いと「みんなそういうものだろう」と勝手に思い込んで思考を疑わず「自分は正しいはず」「正しくないまでも自分は間違ってはいない」という客観性に欠いた思考に傾きがちになります。

また、メタ認知が弱いと自己肯定感が低くなったり、反対に大した能力もないのに自己評価だけは高くなってしまうなど、ギャップを感じやすく生きづらさにも関係してきます。

マインドフルネスで「今ここ」「あるがまま」に意識を向け、感じる練習(瞑想)をしていくと、ストレス耐性を上げるだけではなくメタ認知を高めることも期待できます。

実行機能に必要な要素(能力)は多岐に亘ります。そのどれもが欠けても上手く機能しないので、簡単に“やる気”だけの問題ではないことがおわかりいただけたのではないでしょうか。

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実行機能について【2】

メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。

実行機能について【1】では、実行機能の重要な要素として自動反応の制御、ワーキングメモリー、感情コントロールまでお話ししました。今回はその続きをお話しします。

実行機能の重要な要素・・・

●課題開始
先送りすることなく、予定どおりに課題を開始する力です。
計画立案、優先順位付け、感情コントロール、整理体系、メタ認知、時間管理などが課題開始には関わってきます。

わかりやすい例だと、先延ばし、後回しにしがちな行動のひとつが食器洗いではないでしょうか。面倒と感じやすい家事のひとつだと思います。そのため「面倒くさいな」という思考を制御できず、それに行動がコントロールされてしまいがちです。

ワーキングメモリーやメタ認知が機能していると、「先にやっておいたほうがいい」と気付けますし、感情コントロールができていれば「面倒くさいなぁ」と思っても、自分自身で「いやいや、そんなこと言ってないでさっさとやってしまおう」と自分にハッパをかけることができます。優先順位や目標設定がきちんとつけられて持続できていれば、「食べ終わったから、よし食器洗うぞ」となるでしょう。

●持続的注意
私たちの“注意”には4種類あり、それぞれ選択的注意、転換的注意、分配性注意、持続的注意と言います。一つのことに集中し続けることを持続的注意といいますが、飽きたり多少疲れても気が散らないように目の前の課題(タスク、やらなくてはならない作業)に注意を向け続けることでもあります。

勉強や資料作りなどで考えると理解しやすいと思います。最初に前記の課題開始が関わることがわかると思います。いざ開始しても、飽きてきたり退屈になると気が散りやすく集中できなくなります。反応制御やメタ認知、ワーキングメモリーが機能していないとすぐに気になることや目の前の違うこと、思いついたことに引っ張られ、そちらに意識が向いて集中が途切れてしまいます。同時に機能しているのが持続的注意(集中し続ける)になります。私たちは無意識に幾つもの注意機能を複雑に組み合わせながら課題遂行していることがわかると思います。

自分が勉強、作業などが持続できないのは、どの機能が弱いのかを考えてみましょう。課題開始?反応制御?メタ認知?持続的注意?・・・どの機能からくるものかで対策を取れるものもあります。

●計画立案・優先順位
なかなか複雑な機能で、課題解決のために取捨選択し目標達成に向け、手順ややり方を組み立てる能力になります。

簡単に思えますが、この優先順位をつける能力にはメタ認知(俯瞰して見る力)で今の状況を理解しながら、ワーキングメモリーで複数ある課題を検討することが必要になってきます。どのように進めるかの意思決定や計画立案には、タスクの整理や体系化もしなくてはなりません。さらに、計画立案には作業量の全体像を把握し(メタ認知フル活用)、課題遂行までのうんざりするモチベーションダダ下がりになりそうな感情をコントロールする力や、あちこちにある反応制御という注意の散りやすさを一時的に保留(隅に追いやり)、予定どおりにいかなかった場合の可能性を考え、対応できる柔軟性も必要になってきます。それに加え、同時に時間管理をおこなうことも必要になってくるでしょう。

●課題整理と体系化
インプットされた情報を整理してメモリーするシステム作りをし維持する力、と言われています。課題遂行でも発揮される能力ですが、わかりやすく説明すると、身の回りの整理整頓や脳内のさまざまな記憶を整理し必要時に必要な情報を思い出したり、インプットされた情報を保持することになります。

整理体系化を無駄なく効果的におこなうためにワーキングメモリーは必須で、俯瞰的な視点で考え理解し、また視点を切り替えていくためにはメタ認知や柔軟性も必要になってきます。うっかりや忘れ物は整理体系化だけではなく、私たちは無意識に常時、分配性注意やワーキングメモリーを働かせているので、忘れそうになった時にわざわざ注意しなくても思い出すことができるのです。うっかりや忘れ物が多い人はそのアラートが自動発動しない(しづらい)ので、能力をアテにせずトレーニングやライフハックでカバーしていくと生きづらさが軽減するのではないかと考えています。

【2】はここまでにして、【3】に続きます。

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実行機能について【1】

メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。

【実行機能】

実行機能とは私たちの日常生活に欠かすことのできない認知/行動機能のうちの一つで、目的(課題/作業)を遂行達成するために“思考/感情/行動”を自身で制御、抑制する機能のことで、そこには時間管理や感情コントロールなども含まれます。謂わば、“脳の管制塔”としての役割を果たしていると言えます。実行機能に弱さがあると、社会生活のさまざまな場面で困り感が表れます。

簡単なところでいえば、「部屋の片付けをするのに段取りを考える」「いくつかある作業を優先順位をつけ進める」なども実行機能に関わってきます。

実行機能には重要な要素がいつくかありますので、ひとつずつ細かく見ていきましょう。

●自動反応の制御
自分の認知行動を俯瞰する力であるメタ認知や、マルチタスクを可能にするワーキングメモリーと組み合わされて、状況に応じ不適切な振る舞いをコントロールします。反応抑制で衝動をコントロールできると、その後どのような行動が適切かを考えるための余裕が生まれます。
●ワーキングメモリー
ワーキングメモリーは作業を同時並行処理するために記憶/情報を一時保持しておく能力で、この力が弱ければ作業の抜け落ちやケアレスミスが多くなりますし、効率よく作業を進めることが難しくなります。料理や部屋の片付けはもちろんですが、実は読書もワーキングメモリーをフル活用させる作業です。

目に入ってきた文字を言葉や文章として理解するプロセスでは、入力されたそれらの情報を一旦受け止め、プールしておく必要があります。また、登場人物の特徴、登場場面などは映像として想像しているはずです。記憶/情報をただ記憶しているだけではストーリーを理解できませんので、持続的注意(注意についてのコラム参照※)を使い読書に集中し、読み進めると次々に入ってくる情報を単語から意味を理解しながら脳内でストーリーを思い描いていく情報処理をおこなっていきます。読書では想像映像、言語的視覚的情報を維持しながら知覚も働かせ意味を理解していく処理が並行しておこなわれるため、その作業をする脳の作業台がワーキングメモリーになります。

※注意についての参照コラム:注意機能【1】 注意機能【2】

●感情コントロール
課題遂行、目標達成、自己行動管理のために感情をコントロールする力になります。感情をコントロールするためには、自分の感情に気付く必要があり、そのためのベースとなるのがメタ認知になります。思考やさまざまな注意に柔軟さを持ち、切り替えることができないと感情的に混乱しやすくなり、感情コントロールは困難になります。感情コントロール(アンガーマネジメントだけではありません)ができないと、課題開始、計画立案と優先順位付け、整理と体系化、持続的注意、目標へのモチベーション、時間管理などさまざまな行動に影響を与えます。思ってもみない事態に気が動転し、オタオタして頭が真っ白になってしまう人は、感情コントロールにも目を向けてみるといいと思います。

【2】でも引き続き重要な要素についてお話しします。

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春休み真っ最中

メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。

学校の長期休みの中で一番短いのに、学年が変わることもあり宿題が少ない(らしい)春休み。

起こさないと昼過ぎまで寝てるくせに、やらないければいけないことをひたすら後回しし、ダラダラまったりとやりたいこと(スマホゲーム、動画、アニメ)ばかりやってしまう特性盛り盛りな息子。

そんな彼を見ていると、なんでも計画的にサクサク先に済ませ、残り時間でやりたいことをする私はかなりモヤるわけです。

一緒に生活はしていませんがパートナーは重複なしASD孤立型なので、一見似たような特性に見える部分があってもADHDのそれとはまったく違います。

パートナーにイライラすることはなくても(パートナーだからではなく)、ADHD特性盛り盛り息子にはモヤりっぱなしなことを考えると・・・親子だからパートナー関係だからとは別で、実生活でADHDとの相性はかなり悪そうだなー、と感じます(笑)

決めた。春休みなんだし、もう17歳なんだから食事の世話なんかやらない!ご飯は炊いてあるし、冷蔵庫を漁れば食材はあるんだから適当に食べればいいのだ!

まさか17歳に毎食作らないからといって、虐待だのネグレクトだのとは言われないよね(笑)そもそもほぼほぼ成人と言ってもいい年齢ですし(笑)

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レジリエンス

メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。

何度かコラムでも取り上げていますが、レジリエンスとは失敗したり傷ついて気持ちが落ち込んだ時に気持ちを立て直していく力のことを言います。心の自己治癒力とでも言うのでしょうか。

生まれ落ちた時には既にレジリエンスが備わっていた!という驚異的な人は存在しません。

レジリエンスは一体どこでいつ頃どのようにして備わっていくのでしょうか?言葉として知っていても、学校で教わった、親から教わったという人はいないと思います。

レジリエンスを育む環境とは具体的にどのような環境を指すのでしょうか。

①家庭環境の安定
互いに尊重し合いコミュニケーションがある対等な夫婦関係、自由で感情表現が抑制されない親子・夫婦関係、誰かが誰かの脅威にならず家族一丸となり、さまざまなことに前向きに取り組んでいける。
②両親がロールモデルとなる
子供は一番近くにいる親を見本として、言動や態度、思考を模倣しながら成長するので、困難な問題に直面した時に諦めず前向きに対処していく親の姿勢は、子供のレジリエンスを育む最高のロールモデルとなる。

子供に接する時間が長い親(ほとんどの家庭では母親でしょう)の影響を受けやすくなるので、悲観的な考え、ネガティブ発言が多い親の場合、子供の考え方や捉え方もネガティブに傾きやすくなります。否定的、攻撃的な親の影響も同じです。
③子供にマッチした学校選び
学童期以降の子供にとって学校は生活の大部分を占める場所であり、レジリエンスを形成する大切な外部要因になる。

家庭が生活のほとんどだった子供は、学校生活の中で失敗や傷つき体験を繰り返しながら、他者との関わり方を学び同じ年代の子供たちとグループを作ります。グループ(小集団)で自分の立ち位置を確認しながら他者間で承認し合うことも学び、これらはすべてレジリエンス向上に繋がっていきます。学力だけを重視せず、子供のレジリエンスを育てるための適切な環境が整っているのかを気にすることも大事ではないかと考えています。

子供にレジリエンスが備わっていくために親が心掛けていくポイントは、

  • 子供の話しに共感的に耳を傾ける(小さな訴えも蔑ろにせず、手を止めて意識を向けて、話し途中に口を挟まず最後まで聴く)。
  • 失敗をバカにしたり叱責せず、失敗は学習経験であり、失敗しても大丈夫なことを教える。
  • 困った時の問題解決方法を一緒に考え教えていく。

感情、認知、レジリエンス発達など、すべて安定した家庭環境あってのことですから、子供の安心して過ごせる環境整備は親の責任です。

安心して失敗できる環境を整えてあげたいものですね。

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ADHDについて【番外編】

メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。

番外編として、ADHD に起こる特性とその理由、本人の工夫/周囲の人ができる配慮などをお話しして終わりにします。

●忘れ物やケアレスミスが多い
<理由>
ワーキングメモリの弱さがあるため、“今のタスクを忘れないようにしながら(記憶の一時保持)”他の作業をすることが難しい。

<本人の工夫>
本人は「大丈夫、覚えていられる」と思っていても実際は難しいので、頑張って頭で覚えておこうとせず、メモ帳(アナログですが)や、スマホのリマインダー、スケジュール、アラーム、メモ機能などをフル活用する。

<周囲の配慮>
周囲の人は、作業中に追加指示を与えないこと(今やっている作業に戻れなくなったり抜け落ちる)、作業の区切り目に声をかけ確認する。
●〆切期日を守れない、計画どおりに実行できない
<理由>
衝動性からタスク終了までの時間の見積りが甘く作業に入ってしまう、興味関心が移りやすいので、今やっている目の前の作業が終わらなくても気になることに手をつけてしまう。ワーキングメモリの弱さから〆切期日を意識しながら複数作業ができない(あれこれ手をつけ、どれも中途半端)。

<周囲の配慮>
作業前に周囲の人が客観的に時間の見積りをし作業量を調整する。本人の意思だけで目の前の作業に集中し続けることは難しいので、周囲の人が随時声がけをしながら進捗状況を確認し、今やるべきことに集中するようサポートする。
●落ち着きがない
<理由>
衝動性から興味関心に引っ張られ、思いついたら状況判断(優先順位や作業分量など)をせず、行動してしまう。

<本人の工夫>
脳の覚醒が低いことも原因とされているので、落ち着かせようとすることが余計に脳の覚醒を下げ、より行動のブレーキが効きづらくなる恐れがあるため、多少の変化がある状況を作り出せる環境を用意する。本人は周囲に迷惑をかけない範囲で時分に刺激を与え(貧乏ゆすりやペン回しなど)、覚醒を促せる方法をいくつか考えておく。
●約束や予定を忘れる
<理由>
ワーキングメモリの弱さから、予定が記憶に定着する前に他の情報が入ってくることで混乱や抜け落ちが生じ、最初の情報(約束や予定)を忘れてしまう。

<本人の工夫>
ケアレスミスと同じように頑張って覚えるのではなく、メモやスマホのさまざまな機能を活用する。

<周囲の配慮>
周囲の人は「覚えているだろう」と期待し過ぎず(忘れてるかもな、と考える)、予定などは適宜確認する。
●自分にとって重要なことでも話を聞き続けたり、資料を読み続ける(勉強なども含む)ことが苦手
<理由>
自己抑制の効かなさがある衝動性から、他の情報に注意や目が向くと意識あ引っ張られてしまう。また、ワーキングメモリの弱さから記憶しておける情報量が少ないので、読み続けたり話を聞き続けたりすると脳で情報処理できなくなる。

<本人の工夫>
本人も周りもこまめに休憩を入れることを心がける(20〜30分に一度)。休憩時間に自分のペースで情報を整理したり、脳内を一旦リセットする。

<周囲の配慮>
周囲の人はADHDの特性を理解し、焦らせない、一度に多くの情報を与え過ぎないよう留意し、本人のペースを尊重する。
●遅刻を繰り返す
<理由>
ワーキングメモリの弱さから、予定の時間に合わせて行動したり、注意の配分(時間の見積り)やマルチタスクが困難。出かける前に「洗濯物を干す」「読みかけの本を読む」など別の作業を始めてしまうと時間に意識が向かなくなり、気づいた時には間に合わない時間になっている。衝動性と注意の切り替えも上手くいかないので、他の作業を始めてしまうと中断することが難しい。

<本人の工夫>
特性として、作業に没頭(興味があることへの過集中)すると、時間意識がスッポリ抜け落ち、作業時間も最小で見積りがち。不注意や衝動性を自分一人でコントロールすることは難しいので、遅刻せずに行動できた時の手順をパターン化してルーティン化する。

<周囲の配慮>
成功パターンのルーティン化に力を貸しサポートしていく。
●部屋の整理やモノを探すことが苦手
<理由>
ワーキングメモリや転換的注意の弱さ、過集中、空間把握能力の低さなどの特性から部屋の片付けやモノを探すことが苦手。片付けていても雑誌やアルバムなど他のことに注意が移ってしまう。転換的注意とは作業を切り替える力と考えるとわかりやすい。また、何をどう片付けてよいのかわからない場合もある。ADHDがあると、本人は覚えているつもりで「とりあえず置いておこう(後で片付けよう、後で捨てよう)」も多いので、それが部屋中(家中、引き出し中)で起こると、もうどこから手をつければよいのかわからなくなる。面倒なこと(気が向かない)は後回しにしてしまう特性や優先順位をつけることにも苦手があることから、片付け始めてもなかなか片付かないということが起こりやすくなる。

<本人の工夫>
モノの住所(置き場所/鍵などは動線を考えて玄関近くに置くなど)を決めたり、不必要なものを買わない(モノを増やさない/あれば便利なものは必要ないものと知りましょう)、モノを平積みせず立てて収納する、視覚化するために透明ケースを活用するなど。ADHDの人の片付け術は、巷に溢れる“〜お片付け術”やおしゃれ収納にはマッチしないことがほとんど。さまざまな特性を理解している専門家などに相談しながら自分に合った方法を一緒に考えてもらいましょう。
●思いついたことをそのまま口に出して他者を怒らせたり、周囲をドン引かせてしまう
<理由>
衝動性から深く考えずすぐ口に出してしまう(これは言っていいことかどうか判断する前にもう口に出してしまっている)。

<本人の工夫>
口に出してしまったものはどうしようもないので、相手を不快にさせてしまったら言い訳したり取り繕おうとせず、すぐに謝罪する習慣を身につけることや、自分の特性に「衝動性があるから、思ったことを口に出す前に少し考えなきゃ」と自覚することも大切。「あっ!マズい!」と思った途端、脳内パニックになって謝罪することを忘れてしまう、もよくあること。

生活に支障が出やすい自分の特性にはどんなことがあるのか、ジャッジせずに受け止め、対策を考えていくことが生きづらさの軽減に繋がります。「できない」「やっぱり自分はダメなんだ」と落ち込まないでください。自分に合った“やり方”がありますし、工夫をすることで対策が取れることもたくさんあります。

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ADHDについて【2】

メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。

【1】でADHDが後回し・先送りしてしまうのは報酬系機能の弱さからくると書きました。また、それが報酬系機能の弱さからだけでもないとも書きました。

今やるべきこと(その時やらなくてはならないこと)ではなく、違う行動を優先してしまう理由には、特性からくる衝動性も関係してきます。

本人は「やらなくてはいけないこと」を理解していても、自分がやりたいこと(興味関心のあることや目についた気になること)をしたい衝動を我慢できない、ということです。

例えば、テスト前だから勉強しなきゃ、明日のプレゼン資料を見直ししてくるように言われたからやらなきゃ、などなどの状況であっても自分の“やりたい”を優先してしまうのです。

毎日息子を見ていると、よーくわかります(笑)

ADHDには実行機能(計画立案、それを実行するために段取る力)にも弱さがあることから、報酬系機能の弱さ/衝動性/実行機能の弱さ/ワーキングメモリーの弱さ、が複雑に関わっています。ワーキングメモリーが少ないと、やらなくてはいけないことが目の前にあっても、他の刺激(片づけしている最中に見つけたマンガ、勉強中に目の前に置いたスマホ)で注意が逸れ、結果やらなくてはいけないことが後回しになってしまいます。

後回し・先送りだけでもこれだけの特性が関係してきますから、タスク遂行しなくてはならないことが目の前にあっても、特性の掛け合わせから自分の努力だけで抗うのが相当難しいことがわかります。

ADHDによく見られる特徴は他にも、

  • 忘れ物、失くし物が多い。
  • ケアレスミスが多い。
  • 落ち着きがない。
  • 人の話しに被せる(話しを最後まで聞けない)。
  • 同じ資料や勉強を続けられない。
  • 部屋の片付け、物を探すことが苦手。
  • 計画は立てられても予定どおりに進めたり、期日〆切を守れない。
  • 思ったことを後先考えずに口に出す。
  • 約束や予定を忘れる。
  • 遅刻を繰り返す。
  • 計画性がなく衝動買いをする。
  • 大事な場面で眠くなる、寝てしまう。

などがあります。

番外編では、なぜそのようなことが起こるのかを脳機能から、また、自分の周りができる工夫や対策などに軽く触れてADHDについてを終わりにしたいと思います。

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ADHDについて【1】

メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。

ASDについて深掘りする機会が多かったので、今回から2回にわたりADHDについて深掘りしていきたいと思います。

ADHDと聞いて私生活/社会生活において困り感が出やすい特性の筆頭に、後回し・先送り癖があります。もちろんADHDでなくても、程度の差こそあれ気が進まないことに対して、誰でも先延ばししてしまうことはあります。

しかし、報酬系機能の弱さからくるADHDの先送り癖は、そうではない人の先送りとはまったく違うと言えます。

有名な報酬系機能の実験にマシュマロテストというものがあります。マシュマロではなくチョコレートでも飴でも構いません。

子供に「目の前にあるチョコレートを15分我慢したらチョコレートを2個あげます。でも、15分待てなかったらチョコレートは1個だけです」と話し、先の大きな報酬(長期的報酬/この場合15分待てたらチョコレート2個)のために、今すぐの報酬(短期的報酬/この場合今もらえるチョコレート1個)を我慢できるかどうかを観ます。

報酬系機能が弱い子供は我慢できずに食べてしまうんですね。

報酬系機能は満足感や達成感を司る神経系なのですが、ADHDの特性から目の前の報酬(チョコレート1個)に飛びつき、長期的報酬(15分後のチョコレート2個)のための我慢ができません。

わかりやすく言うと、欲に忠実とでも言うのでしょうか(笑)当事者の話でも聞きますし、我が子を見ていても非常によくわかります。

ただ、先延ばし・後回し癖は何も報酬系機能の弱さからくるものだけではありません。

ワーキングメモリーの低さや衝動性も関わってくると「これ終わったらアレしよう」と思っていても、あちこちに情報があるとそれが刺激となり、注意が逸れたり(集中できない)、興味関心にグイグイ引っ張られて、そもそも何をしようとしていたかを忘れます。

ワーキングメモリーは脳内にある“情報を載せておくお盆”をイメージしてみるとわかりやすいと思います。

そのお盆が小さいと情報(例えばハサミ/洗濯物をしまうなど)をひとつ載せたらお盆はいっぱいになり、他の情報(提出予定の書類/回覧板を回すなど)は載せきれず、情報の上に重ねて置く(重なって下になってしまった情報はなくなったと感じ見つけられなくなるか忘れる)になってしまいます。下になったタスク自体が忘れ去られてしまうので、結果“先延ばし”になってしまうのです。この点がADHDではない人の先送りとはまったく違う点だと言えます。

次回【2】ではADHDの先延ばし癖を衝動性や実行機能から見ていきます。

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失言を失礼/無神経だと思わない人(某政治家を思い浮かべながら)

メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。

長く生きていれば誰でも一度や二度は「あ!マズイこと言っちゃった」という間違いはあるものです。が、何かと失言を取り上げられる政治家の中でも失言オンパレード、無神経が服を着て歩いてる人といえば・・・(自主規制)

名前を間違えただけでも相手に対しかなり失礼にあたりますが(ビジネスシーンで取引先の名前を間違うなど命取りになる可能性大)某大臣への「あのおばさん」「あまり美しいとはいえない」というビックリ発言。

もうね・・・

「あなたは思ったことを思ったまま口に出しちゃう園児ですか?」

毎回毎度ウケ狙いで(場を和ませようとか?)氷点下に冷え冷えなバカ丸出し発言を繰り出す氏に「ちょっとYGとかMMPIやってもらえば」と思う今日この頃です。

野放ししてていいんですかね(笑)明らかに時代に付いていけていないのがわかります。なぜこのような人が当選してしまうのか、当該選挙区の有権者の良識を疑いたくなります。

そもそも、総理大臣当時から政権支持率は低く、挙げ句に政権を野党に奪われ下野させてしまった元総理総裁が、今だに表舞台に立って、影響力を誇示していること自体が気持ち悪い。

民間企業ならそんな社長は辞任し、表舞台から姿を消しますが、永田町では違うようです。総理総裁を経験したことのみが評価され、国民から支持されたかどうかは関係ないようです。

どこかの国のT氏もビックリ発言が多いことを考えると、国を動かす立場になろう(なりたい?)とする人には失言スキルと無神経力が高くないといけないのか?と・・・。

ちょっと考えればわかるだろうことがわからず(我慢できず?)全国民の前で“うっかり”“つい”言っちゃうなんて、ADHD特性の衝動性かASD特性のイマジネーションの障害じゃなければ、

「人としてどうなの!?」

特性ならばある程度は仕方ない部分はあるので(だからといって免罪符にもならなければ許されることでもありませんが)、無神経な失言大臣はまとめてWAIS取って、必要ならSSTに取り組ませるのが良いと思ったりします(笑)

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ちょっと様子が変な17歳息子

メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。

4月から高校3年(受験生)になる17歳の息子の様子が『ちょっとおかしいなー』と思いながら半月。

重複の発達障害で特性のほとんどはADHDでASD(積極奇異型)特性は少なめの息子は、良く言えば明るく天真爛漫、悪く言えば超面倒くさがりのノーテンキ。気が向かないことは、やらなくてはいけないこと(本人もわかっている)でも自分に言い訳をして何とか後回しにします。←実行機能ヨワヨワ・・・。

認知の違いから齟齬が生まれやすくぶつかる時はありますが、このところ些細な出来事に過敏に反応しての衝突が爆増していました。普段ならお互いに笑って済ませられる冗談に過剰反応して、結構な勢いで食ってかかってくる、感情的にならず穏やかに話していてもブチ切れモードで怒鳴り返してくる、など。

アンビバレントな思春期、それだけではないようです。

自分で自分を持て余している感じでしょうか。上手く立ち回れない自分、感情コントロールができない自分に。キャパシティの問題でもなさそう。

どのような場面でのどんな発言、行動を指して言われたのかわかりませんが、学校で「変わってる」「ズレてる」と言われることがあるらしく(実際、親の私ですら、「変わった認知してるなー(認知歪んでるなー)」「なんかズレっズレだなー」と感じること多々)、本人はとても気にしている様子。

誰にも責任はなく自分だけの問題だったとしても、感情の振れ幅が大きいと振り回されるのは確かで、ストレスや疲れ(心身脳みそ)は、持ち合わせる特性をより一層強くします。

彼なりにストレスコーピングを考えているそうですが、その結果、ただでさえいつも人の倍以上時間がかかる“風呂に入る準備”や“出かける準備”、“勉強に取り掛かるための準備”、“食事”、“就寝するまで”、“どこへいったかわからないモノ探し”に凄まじく時間がかかるようになっています。

そうなると、二人で生活しているので私にも多大な影響が出てくるわけで・・・

私は俗にド定型と言われるタイプでマルチタスクも得意なので、家事全般や仕事、生き物の世話などを一つの流れとして捉え、常時タスクを入れ替え(他に興味や関心があっても引っ張られることなく)無意識に時間配分を考えながら『2時間以内に全部終わらせよう』『買い物に出るから午前中にここまで』とストレスなく行動しています。途中で予期せぬ予定が入っても、瞬時にタスクを入れ替え対応することにストレスはありません。

が、いつまでも風呂に入る準備が終わらず、風呂に入らない息子を前に「22時半くらいまでには洗濯を終わらせたいんだけどなー(集合住宅で周りへの配慮)」とか「弁当箱を先に洗ってくれないとシンクが使えないんだけどなー」とモヤモヤするわけです。

のっけから感情的に声かけはせず、かなり優しく促しの声かけでスタートしますが、まあまず動きません(笑)想定内です。

しかし、しかしですね・・・「そろそろ風呂に入ってほしいなぁ」と思い声かけし、「今から入る」から2時間半は長過ぎです。もはや“風呂入る入る詐欺”です。“ご飯食べる食べる詐欺”もあります。

本人もどうすればいいのかわからずイライラモヤモヤしているのはわかります。なので「自分でも何にモヤモヤイライラしているのかよくわからない時もあるよね。だけどそれで人に八つ当たりするような態度はよくないよ。声かけたらいきなりブチギレるんじゃなくて『ちょっと余裕ないから(疲れてるから)1時間以内には風呂に入るよ』と伝えてほしいし、自分で言ったことを最大限守れるように努力はしてね」と伝えました。

それでハイ解決!とはいきませんし、同じことを何度も繰り返しますが、面倒だけど面倒がらず丁寧に対応していく力を求められるんでしょうね、親は。

つくづく“子育ては忍耐力と理不尽を底上げし、コミュニケーションスキルを高める人間力トレーニング”だと思う今日この頃です。

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