認知療法について<3>

メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。

最終回の今回は論理療法の練習問題です。早速ですが、練習問題に取り組んでいきましょう。以下の例を論理療法で考えてみてください。

練習問題①

A(出来事)
就職(転職)活動で第一志望、第二志望の有名企業に落ちて、無名の中小企業にしか入れなかった。
   ⬇︎
B(考え方)
世の中は所詮、有名企業(大企業)に入ったもん勝ち、どこの会社に入るかで勝ち組負け組が決まる。自分はこれからもうリカバリーできないだろうし、同級生たちにもバカにされるんだ・・・。
   ⬇︎
C(結果)
劣等感が強くなる。
自己肯定感が低くなり卑屈になる。
他者を妬んだり羨むことが増える。
友達に会いたくなくなる。

という状況の人がいたとします。それではBについて3つの視点で論駁してみましょう。

  • 事実に基づいているか?
  • 論理的な考えか?
  • 人を幸せにするか?

解答例

・事実に基づいているか?
第一志望、第二志望に就職(転職)できなくても幸せな人生を歩んでいる人はいくらでもいるよな。

・論理的な考えか?
“有名企業or大企業=幸せor成功者”というのは極論すぎる。
世の中のほとんどの人は大企業に勤めていない。
(日本の企業数のうち大企業は0.3%、労働人口の約7割弱が中小企業従事者:2020年5月20日日本経済新聞)
それでも幸せに暮らしている人はたくさんいる。

・人を幸せにするか?
この考えを持つと私は一生自分を惨めに苦しめることになる。
人を学歴や職業、会社の名前で判断する人間になってしまう。この考えは幸せにはなれないようだ。

練習問題②

A(出来事)
人前で話す時に緊張して声が上ずって汗だくになってしまう。
   ⬇︎
B(考え方)
人前で上がってはいけない。
手が震えるとバカにされる。
   ⬇︎
C(結果)
人前で話すことを避ける。

という状況の人がいたとします。それではBについて3つの視点で論駁してみましょう。

  • 事実に基づいているか?
  • 論理的な考えか?
  • 人を幸せにするか?

解答例

・事実に基づいているか?
上がってはいけない!と誰かが言っているわけではない。実際に誰かがバカにしているわけではない。有名歌手ですらコンサートの時は上がって手に汗を掻くようだ。

・論理的な考えか?
手が震える人をバカにしている人はおそらく1%もいない。

・人を幸せにするか?
手が震えるからといって主張する機会を逃すと私は逃げ続ける人生になってしまう。これは幸せな人生とは言えない。

まとめると、論理療法は私たちの感情や考え方を

  • A:出来事
  • B:考え方
  • C:結果

この3つに分類します。

Aを変えることはできませんから、感情のBの考え方の影響を強く受けます。ネガティブに引っ張られ落ち込みやすく、何かと負のスパイラルに陥りやすい癖がある人は論理療法を身につけ試してみてほしいと思います。

Bの考え方を捉える際、ポジティブに捉えることとは違うので誤解しないように注意してください。あくまでも事実に基づき、論理的な思考で、人を幸せにするか?です。

その上で前向きに考える癖が増えると心を安定させる力がついていくはずです。

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認知療法について<2>

メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。

今回は論理療法の用語について解説したいと思います。前回4つの用語を書きました。外在化、セルフヘルプ、ABC理論、論駁です。それぞれについてどういうことかを書いていきます。メンタルヘルスにおいて有効なので知っておいても損はないと思います。

①【外在化】がいざいか

外在化とは、自分の感情や考え方を客観的な状態として把握できるようにする手法で、具体的には自分の感情や考え方を紙とペンで書き出していきます。あえて紙とペンです。
自分の考えを紙に書いて外在化(いったん自分から離して物理的に外に置く)すると、「自分はどんな考えを持っているのか?その考え方は現実的なのか?」と検証しやすくなります。←自分を客観視しやすくなる。
②【セルフヘルプ】自助

セルフヘルプとは、自らが理論と技法を身につけ、それらを日常生活で実践することです。悩みを抱えている人が自分自身で実践し、悩みを低減していくのがセルフヘルプの目的になります。
自分自身で実践していくということは、「自分のカウンセラーは自分」ということです。セルフヘルプは論理療法の理論の中でも特に重要視されています。
③【ABC理論】

ABC理論とは、悩みを生み出す過程を整理した理論で、具体的には以下に示す3つの要素を想定しています。
★Activating event:出来事
★Belief:考え方
★Consequence:結果
この3要素のアルファベットの頭文字がABCなのでABC理論と言われています。具体例を挙げてみます。

A:出来事
彼がデート中に彼の友人の恋人を褒めた。

B:考え方
彼は私をイマイチな彼女だと考えていて、実は別れたがっているに違いない。

C:結果
彼に本当に愛されているのか確かめるため、試し行為(行動/言動)をした。

このような流れになります。論理療法では「Bの考え方」が悩みの根幹あると考え、このBを徹底的に考え検証していくのです。

このB(考え方)についての補足として論理療法では、

◆ラショナル・ビリーフ◆イラショナル・ビリーフの2種類があると考えます。

◆ラショナル・ビリーフでは

  • 合理的な考え方
  • 現実的な考え方
  • 柔軟な考え方

◆イラショナル・ビリーフでは、

  • 不合理な信念
  • 非現実的
  • 『〜ねばならない』思考
  • 過剰な悲観

◆ラショナル・ビリーフを多く持ち“合理的な考え方”ができる人は、物事を現実的に把握できメンタルヘルスは良好に保たれやすくなります。

一方で◆イラショナル・ビリーフを多く持ち不合理な考え方をしてしまう人は、感情の振れ幅が強くなりイライラしたり落ち込みやすくなります。

次に用語4つ目です。

④【論駁】ろんばく

日常的にはあまり使わない言葉だと思います。論理療法では非合理的な◆イラショナル・ビリーフを合理的な考えである◆ラショナル・ビリーフに変えることで悩みが解消あるいは低減されるであろうとしています。
◆イラショナル・ビリーフを変化させ合理的な考えに変えていくことを論駁(ろんばく)と呼びます。

提唱者であるアルバート・エリスは論駁をする上で以下の3点が重要であると説明しています。

●事実に基づいているか?
→根拠のない思考は不安や恐怖、怒りに繋がることが多くなるため、事実確認をしっかりおこなうこと。

●論理的な考えか?
→感情的な考えに巻き込まれてしまうと、悩んでも仕方のないことを繰り返し考えてしまいます(確認もしていないのに決めつけで他者の気持ちを想像する、など)。自分の考えは一方的ではなく論理的か?を意識すること。

●人を幸せにするか?
→他者を不幸にする考え方は非合理なものであることが多いので、自分や他者が幸せになる考え方か?を意識すること。

このように◆ラショナル・ビリーフでBに当たるビリーフを考え直すと、今までとは違った状況(Cの結果)を想像することができます。合理的な考え方を身につけると、起こる可能性が少ない出来事で悩む機会は減りますよね。また被害的・自虐的な思考で自分自身を苦しめることも減ります。

次回は練習問題を使って論理療法を考えてみたいと思います。

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認知療法について<1>

メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。

今回は論理療法について3回にわたってお話ししようと思います。

論理療法とは、

アメリカの臨床心理学者であるアルバート・エリスが提唱した“人の悩みは出来事に対する受け取り方に左右される”という考えに基づき、出来事を現実的に捉え理性的に正しく考えることで、心が安定していくとされる認知療法の一つです。

国内では認知行動療法の中で取り入れられていくことが多く、組織でも従業員のメンタルヘルス向上のために広く使われており、私も講演や研修会で話をしています。

論理なんてなんだか難しそう・・・そう思うかもしれません。しかし、その理念をしっかり理解すると大いに日常に活かせることがわかってきます。

論理療法にはあまり聞き馴染みのない幾つかの特徴的な用語があります。

①【外在化】がいざいか

②【セルフヘルプ】自助

③【ABC理論】

④【論駁】ろんばく

とりあえず今回はここまでとします。次回は、論理療法を理解するために上記①〜④の用語の解説をしていきます。ちょっと大学の講義のようですが、学生気分で読んでいただければ幸いです。

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PTSDとは【2】

メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。

慢性化したPTSDではトラウマ記憶が断片化しているため、ツラい体験の核心部分の記憶を回避するよう思い出さなくなっていたり、思い出しにくくなっています。

いつまでも回避し続けると、記憶に触れたときの嫌な感情(恐怖、絶望、不安)に慣れることができず、より一層回避が強くなるという悪循環が生まれます。

また、トラウマ記憶の全体を整理することができないことで実際よりも不安を感じたり恐怖を強く感じたり、必要以上に自分を責めてしまったり、人間不信になることもあります。

言い換えると、PTSDのトラウマ記憶とは

昔の怖かった出来事の記憶ではなく、今でも恐怖を生み出し続けている特殊な記憶

ということになります。これを普通の記憶に戻すこと、つまり「トラウマ記憶は過去のことであり、思い出しても今の自分が被害を受けるわけではないこと」を実感してもらうことが情動処理の認知療法となります。長い間トラウマ記憶に苦しんでいるとその影響を受け、自分や周りの人々に対してネガティブな受け取り方や感じ方をする癖がついていることも多くあります。認知の歪み、それを修正していくことも治療の目標になります。

虐待のように長期的に繰り返される被害を受けた場合に特にこのことが重要になります。

治療のためにトラウマについて話しをしながら気持ちや感情を整理していく認知行動療法を行います。その代表的な心理療法が持続エクスポージャー法で、スモールステップで安心、安全を確かめながら心理士と一緒に決まった手順に従い記憶を想起し、今までとは違った捉え方や考え方感じ方を学んでいきます。

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PTSDとは【1】

メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。

PTSDとは外傷後ストレス障害のことで、誰にでも起こりうる不安障害の一つです。言葉を聞いたことがある人は多いと思います。

実際に命の危険に晒されることや身体的な統合性の危険が起こったり、本人がそのような危険が生じていると感じた時、またその出来事を想起させる体験、目撃した後に生じます。

具体的には戦争、災害、犯罪被害者になる、事故に巻き込まれたり事故の目撃、養育者からの虐待、パートナーからのDVなどですが、そのような出来事があると人は戦慄や恐怖、無力感などを感じます。これはすべての人に同じように起こるというものではなく、同じ体験をしてもPTSDにならない人もいます。しかし、PTSDにならないから心的外傷がないというわけではありません。

震災時に被災者PTSDのためにチームの一員として被災地入りした際、実際に次のような症状が現れ、また消失していきました。

PTSDに起こる、また起こる可能性が高い症状を順を追い説明します。

【1】
再体験症状
●出来事の苦痛を伴う反復的な想起、夢などで、実際には目の前で現実に起こっていないにも関わらず知覚、心象や思考を伴う。

回避症状
●外傷(苦痛)と関連した感情や思考、会話などを回避しようとする。
●外傷(苦痛)と関連した場所や人物を避けようとする。

過覚醒症状
●苛立ちや怒りの爆発。
●入眠障害や入眠後中途覚醒。 
【2】
再体験症状
●外傷的な出来事が今まさに起こっているかのように感じたり行動する(再体験しているような感覚や幻覚を感じたりフラッシュバック)。

回避症状
●出来事の重要な部分にある想起が不能となる。

過覚醒症状
●集中が困難。
【3】
再体験症状
●外傷的出来事にある一つの側面に対し、何かのきっかけにより類似する内外的に暴露された場合に生じる激しく強い心理的苦痛/生理学的な反応。

回避症状
●今まであった社会活動への関心、興味の著しい減退。
●変わらない人間関係が存在しているにも関わらず感じる疎遠、孤立感。
●持ち合わせていたはずの感情範囲の欠如や減退(労りや思いやり、愛の感情など)。
●持ち合わせていたはずの未来感の欠如や減退(思い描いていた仕事、結婚、子供、老後など)。

過覚醒症状
●取り巻く環境や他者に対して過度な警戒心を持つ。
●現実に起こった事象に対して過度な驚愕反応。

時間の経過と共に軽くなっていく症状がある反面、ショッキングな記憶からPTSD症状がそのまま慢性化し、今までのような日常生活が送れなくなるケースもあります。

とても辛いと思います。

次回は、PTSDに対する治療として効果的と言われる情動処理理論からお話しします。

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心の生活習慣

メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。

今回は私が普段から意識したり、実践していることについてお話ししようと思います。

当然疲れ果ててできない日もありますし、何となくサボってしまう時もありますが、それこそ“人間だもの”と自分を許し(甘やかし?)、「明日はやろっと!」と思うだけです。

普段から常に意識しているのはマインドフルネスです。

私は主に脳の疲れをリセットしたい時やストレスマネジメントに使っています。慣れると電車内でも自転車に乗りながらでも、周りに注意は払いながら瞑想モードに入れます。

私は本来感情の起伏もなだらかでイライラしやすいタイプでもキレやすいタイプでもありませんが、モヤモヤしたり『?!』は感じるのでマインドフルネスを心掛けています。

折り合いをつけづらい(理不尽が多い)気持ちはコラム法で視覚化し、自分の中に認知の歪みが出ていないか確認し、ごちゃごちゃになりやすい問題は課題の洗い出しでマインドマップを使います。

コラム法:その時の出来事とその時の感情、思考を紙に書き出し、自分の認知の癖に気付きバランスを整えていく認知療法。

一番気持ちがザワつくことが多いのは、やはり発達障害重複(ASDとADHDの両方)を持つ思春期真っ只中の手強い息子に対してで、普段から気持ちをフラットにしておくことを心掛けないと、あっという間にバイアスがかかり親子関係が悪化します。

私のスキルは息子に鍛えられていると言ってよいかもしれません(笑)。手強い息子に感謝です。

人は思考、感情の生き物です。感情がなければ人間とは言えないかもしれませんね。考えなくなったらただの葦ですし・・・。

ただ、感情のままに生きる、感情を他者にぶつける、これでは自分も苦しいことがあります。そんな感情マネジメントができない人が相手だと、他者も付き合いづらいと感じるでしょう。当然人間関係に齟齬や軋轢を生みやすくなります。

感情マネジメントとアサーションを身につけるのは、気持ちよい人間関係構築のための社会人必須のスキルではないか、と思う今日この頃です。

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モヤモヤする違和感

メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。

これほど“猫も杓子もマインドフルネス”になるずいぶん前から、パーソナルでも企業講習でもマインドフルネスセッションをおこなっているのですが・・・。

マインドフルネスは“今ここ”に意識を集中させ感じていくことからスタートします。その中で“ありのまま”(例えば負の感情)をそのまま、何もジャッジせず意識し、受け取っていくのですが、社会的にまだまだネガティブな感情を【悪/マイナス/敵】、ポジティブな感情を【善/プラス】と見なし、やれポジティブになろうだとか、ポジティブになるためにだとか、ネガティブを捨てようだとか・・・。

“今の感情をありのままジャッジせず受け取る”のがマインドフルネスなのに、ネガティブ=悪、のような先入観があると自動的に「ネガティブ良くない」フィルターがかかり“そのままの自分の感情”を受け取ることができません。

物事には裏表があるように、光があるところには影ができるように、ポジティブだけでルンルン生きていける人などいないのです。楽観的だけ!なのもどうかと思いますが・・・。

大切なのは“○○があってネガティブな自分”になっていることに気付き、そんな自分も自分の一部であることを否定、拒否せずに受け止めていけることです。

人は多面体で感情も然り

マイナスをマイナスと決めつけるのではなく(実際にマイナスと思えても)、「今自分は、うまくいっている〇〇さんを妬んでいる」「騒ぎながら道いっぱいに広がって歩いていた高校生に腹が立った」の“妬み”“怒り”といった感情を「そんなふうに思ってはいけない(否定)マイナス」「当たり前だ(肯定)」と自分フィルターをかけず、「自分は妬んでいる」「自分は怒っている」をそのままあるがまま感じ、受け取るのです。

感情だけではありません。

『この卵焼きは美味しい』を“柔らかくて”“歯触りが良くて”“塩みと甘味がちょうど良くて”としっかり意識して味わう。これもマインドフルネスセッションでお伝えすることです。

実際にレーズンや浅漬け、チョコレートや飴を使ったワークもやります。もちろん瞑想がベースのマインドフルネスですから、レーズンを“味わう”ことばかりにフォーカスしていませんが(笑)

ストレスマネジメントでいくつかある方法の中でも、マインドフルネスはやりやすさと継続しやすさで群を抜いています。

キリキリすることが多い毎日をマインドフルネスでラクにしませんか?

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メンタルを弱らせるもの

メンタル・イデア・ラボ、AEのスミです。

私はたまに、特に何かあったわけでもないのに、急にメンタルが弱ることがあります。

私が言うメンタルが弱るとは、ネガティブ思考になっていくことです。『病む』とはちょっと違います。ただ進行すると『病む』ほうへ行くというか、落ちるというか、そんな状態に陥りやすくなると思います。

そういう意味では、メンタルが弱るとはメンタルが病む前兆なのかもしれません。

何がそうさせているのか?

メンタルが弱っている時、努めて冷静になぜ弱っているのかを考えてみました。最初は具体的に何かあったか、そのキッカケとなる出来事を振り返りました。しかし、メンタルが弱るほどの出来事で思い当たることはありません。

では一体この状態にさせているのは何なんだろう?

そして、過去の時も含めて振り返って考えてみました。すると、ある共通点に気づきました。それは『疲れている』時にメンタルが弱ってくる傾向にあるな、ということです。

疲れている、だけではメンタルが弱すぎると思われる読者もいると思いますが、私はその『疲れ』の種類に注目しました。

疲れにも、さまざまな種類があります。例えば、ランニングなど運動をした後の気持ちいい疲れ、仲のよい仲間と飲んだ後の楽しい疲れ、恋人と旅行へ行った時の心地よい疲れ、仕事で失敗してしまった日の重い疲れ、友人と喧嘩してしまった後の苦々しい疲れ、などなど疲れにも種類があります。普段はそんな疲れの種類を考えていない人が多いと思いますが、言われてみれば何となくわかると思います。

それで、メンタルを弱らせる疲れは一体どんな種類の疲れなのか、ということですが、私の場合、『充実感がないことが続いた時の疲れ』でした。一体いつまで続くのか?終わりがあるのか?先が見えない状況への焦燥感と相まって、充実感を感じない日々が続いた時、ふと生きていることに対する疲れの感覚が、黒い雨雲のように立ち込めてくるのです。

充実感がないことが続くとメンタルは弱りやすい、ということに気づきました。

たまたま今日は充実感がなかった、だけではメンタルは弱りません。続いているかがポイントです。特にコロナ禍で制限がかかり在宅の日々が多かった時、コロナ前と同じように充実感を感じながら過ごせてきたでしょうか。店を開いても客が来ない日が続いた時、在宅が増え夫婦仲の雲行きが怪しい日が続いた時、学生なら学校へも行けずアルバイトもできず、なんとなくモヤモヤ悶々とする日が続いた時、など、読者の中にも思い当たる人がいるかもしれません。

あるいは生活のためだけに働く日々、何をやっても上手くいかない日々、夫あるいは妻から文句ばかり言われる日々、などそういう充実感とは真逆のことが続くとメンタルは蝕われ、弱っていくのではないかという結論に行きつきました。

メンタルを弱らせる正体は、充実感なき日々の連続、が私の出した解です。

そうであるなら充実感を感じられるようにすればいい、と思うかもしれませんが、現実というか現状を変えるのは簡単ではありません。例えば生活のためだけに働いている場合、その仕事を簡単に辞められるでしょうか?その後の生活は?と考えた時、簡単には辞められないのが現実です。年齢が中年にもなると再就職先は難しくなるし、給料も今より減りかねない。いろいろな不安要素が頭を巡ります。

対策と言うと大袈裟ですが、本城が書いた前回のコラムがヒントになるかもしれません。

“あるがままを受容する”

です。それでメンタルが弱らなくなるわけではありませんが、少なくとも弱っていることを自覚でき受容することで、気持ちが一旦は冷静になることがあります。私は「疲れるな、んー、なんだかメンタル(気持ち)が弱ってきてるな」と心の中で呟きます。そしてその気持ちに抗おうとはせず、どうにかしようとも考えず淡々と過ごすことに徹します。

明日は(次の休みは)、ちょっと大好物の〇〇を食べよう、など充実感のない日々を頑張っている今の自分に対して、ご褒美のようなことを考えられるくらいにはなります。実際私はそうです。明日は休みだから昼飯はお気に入りの町中華屋へ行って、餃子をつまみながらビールでも飲もうかな、といった具合です。そしたら明日が少し楽しみになり、経験的にメンタルの弱りの進行を食い止めることができます。

私は『メンタルが弱ってきたな』と思ったら、上記のように明日できる些細な楽しみを具体的に計画することを心がけています。

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番外篇:感情解放

メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。

良くも悪くも“感情”は、私たちをザワつかせ振り回します。

嬉しい楽しいといったポジティブな感情は解放しやすいのですが、不安やイライラ、妬み、悔しい、怒り、悲しい、孤独というネガティブな感情は、無意識に自身で恐怖や不安という堤防を作るので、解放しにくいと言われています。

解放=(誰かに)ぶつける

ではありません。

そもそも“感情”とは一体何なのでしょうか?

感情は潜在意識(無意識)と深く結びついています。自分の感情を意識し受容していくことは、自分自身を深く知ることにも繋がっていくのです。

厄介なことに潜在意識は抑え込もうとすればするほど反発する性質があります。悲しい時に我慢して泣きもせず、悲しい気持ちから目を逸らしても、いつまでも突き刺すような悲しみがそのままの形で心の底に澱(オリ)のように降り積ります。

私たちは感じたくない、受け入れたくないネガティブな感情をよくないもの、邪魔なものと考え意識の外や横に追いやろうとしたり、何とか抑え込もうとします。先ほど書いたように、感情は抑え込もうとすればするほど反発する性質があります。

感情とは形を持たない“力”であり“エネルギー”です。

見えなくても確かに存在する掴みどころのないもので、数値化も難しく視覚化もできません。それは経過と共に形を変えることもありますし(不安→不信→怒りや孤独など)、人を動かす大きな影響力もあります。以前【感情は感染する?】というコラムでも書きました。

感情は何も他者に向けるだけではありません。上手くいかないことがあると不安になりますし、プレゼン前には緊張もするでしょう。大丈夫だと思っていたのに失敗すると、そんな自分に腹が立つこともあります。

ポジティブな感情も受け入れたくないネガティブな感情も共にエネルギーで、表出しやすい/表出しにくいだけの差です。

言葉にしなくても感情は伝わりますよね。険しい表情をしていれば怒りや不快感だとわかりますし、ニコニコしていれば「いいことでもあったのかな」とわかります。

そう、感情はあなたがあなた自身を知るため、他者があなたを知るための大切なノンバーバルコミュニケーションでもあるのです。

ネガティブな感情にフタをせず、ありのままを受容していくのは怖くもあり不安でもあるものです。その恐怖から感情に抗ったり見て見ぬフリをしたり、何とか収まらないかと気を紛らわせてみたり・・・。

マインドフルネス、聞いたことがあると思います。『今ここ』に意識を集中し、あらゆることを感じ、ありのままを受け入れていく一つのストレスマネジメント方法です。

いつも口だけで有言不実行な同僚にイライラする→自分は今とてもイライラしている、を意識します(イライラの原因を追求するのではありません)。→ただただ「ああ、自分は今とてもイライラしているんだな」と自身の感情に向き合い、感情を把握するだけです。

それが“あるがまま”です。

「イライラしちゃいけない」と自分の感情を否定することも、「イライラするのは自分の心が狭くて余裕がないからだ」と分析してもいけません。

受容するというのは、そもそも“受容する”ことがどういうことかを知らなくてはできません。

どんな感情もジャッジせず、目も背けず、そのままの状態で取り出すイメージです。

今、怒っている。今、嬉しいと感じている。今、妬んでいる。今、悲しい気持ち・・・

自分を知るために、感情に振り回されないために感情を解放する練習をしてみると、少しだけ自分がラクになります。

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GWですね。

メンタル・イデア・ラボのAEのスミです。

昨日からGWが始まりましたね。

一応マスク着用以外の制約はなく、ちょっと開放感がありますね。

人事異動で新しい職場になった人、大学を出て社会人になった新入社員の人、新人研修でクタクタな総務・人事・労務などの部署の人、4月はいつの間にかいっぱいいっぱいになってしまう時期だったと思います。

このGWはちょっとした小休止。思い思いに過ごしたいものですね。束の間、仕事のことは忘れてボーッとするもよし、どこかへ行くもよし、ふらっとドライブ、散歩するもよし、年明けから頑張ってきた心身をとにかく労ってほしいと思います。

GW関係なく仕事の人は、本当にお疲れ様です。規制や制約がない分、人の移動と人出の種類がいつもと違うので、疲れ方も違うかもしれませんね。

リラックスタイムに今日の自分を2〜3個褒めてみてくださいね。何事もなく平凡に終われた、ランチを美味しく食べれた、頑張って残業しちゃったな、今日も元気だったな、など、そんな感じでいいのです。難しく考えないことが肝です。反省ばっかりしてると“ダメ人間かも”と思ってしまい、本当に“ダメ人間”になってしまうこともあるので、反省はほどほどに(笑)

仕事の人も仕事でない人も、とにかく風邪をひかず、事故に遭わず、元気に過ごせるGWになるといいですね!それでは、よいGWを。

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5月は5日木曜日はGWのため休載し、10日火曜日より掲載します。