認知の歪みって?

メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。

最近は認知症という意味だけでなく、“認知”“認知の歪み”という単語もよく聞くようになってきましたよね。

今回は中学生でもわかる内容で、“認知の歪み”について、とても簡単にわかりやすく説明しようと思います。

認知とは平たく言うと、

その人のものの捉え方 

その人の持つ思考スタイル

と言えます。それでは“認知の歪み”とは一体どんなものなのでしょうか。

読者の皆さんは、こんなところはありませんか?

  • 一度失敗したら二度と挑戦しようとしない。
  • 「いつも」「絶対に」ダメだと思ってしまう。
  • ついネガティブな想像をしてしまう。
  • 100点でなければ0点も同じだと考える。
  • 理由は特にないのに自信がない。

それは、もしかしたら“認知の歪み”が原因で引き起こされているかもしれません。

例えば会社でAさんがBさんに挨拶をして、Bさんから返答がなかったとしましょう。Aさんが『Bさんは私をわざと無視した!』と考えれば“怒り”が生まれます。怒りが生まれると、今度はAさんがBさんを無視したり、嫌な態度を取るかもしれません。こうした思考スタイルが重なって人間関係がギクシャクしていくこともあります。

もしAさんが『私の声が小さくて聞こえなかったのかも』『Bさんは何かに夢中だったのかも』などと考えれば、怒りは生まれませんよね。怒りが生まれなければAさんはBさんを無視したり、冷たくすることはないでしょう。

『私は何をやってもダメだから、次も絶対うまくいかない』

『前に失敗したからまた失敗する』

『周りのみんなに嫌われてるに違いない』

など、

現実に違うかもしれない思い込みや捉え方、考え方を“認知の歪み”と呼びます。

誰でも落ち込むことはありますし、落ち込んだ時にネガティブになってしまうことはありますが、それが毎日続いて気持ちがツラくなっていませんか?

認知の歪みは自覚するだけでも効果があります。もし出来そうなら、他の考え方や捉え方を探してみましょう。

一人では難しいので、家族や信頼できる身近な人に自分の考え方について客観的にアドバイスをもらったり、専門家に相談することもオススメです。

<運営会社:Jiyuuku Inc.

同調圧力とKY、思考

新年明けまして、おめでとうございます。

メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。

本年よりコラムの掲載は毎月5の倍数日

5・10・15・20・25・30日

を基本に掲載していく予定です。

本年もお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。

2020年 子年

2020年最初のコラムは、日本人なら誰もが一度は経験したことのある同調圧力とKYについて書こうと思います。

同調とは他者に“調子を合わせる(本意、不本意に関係なく)”であり、【同調圧力】や【同調行動】は環境や関係、感情によって生まれます。似ているように思われがちですが、

同調】と【協調】はまったく違うもの

です。

同調が他者に(自分の考えや意見を飲み込む、または自分の考えや意思を持たず、無意識的、意識的に関わらず)調子を合わせることに対し、協調は他者と考えや意見、また立場が違っても“互いに”譲り合ったり、擦り合わせをし協力することを言います。

深く考えずに適当に「そうそう、そうだよね〜、あるあるー!」と言っているそこのアナタ、それは共感や協調ではなく、ただの同調です。

協調は互いに助け合い、協力し合うことで調和を目指す前向きなものなのですが、同調はその裏側に不安や恐怖、忖度に面倒くささもあったりするので、“見せかけの調和”と言えるのかもしれませんね。

人は自分と同じ行動(考えや意見)をする人に対し、親近感を持ち安心感を覚えます。これは同調効果と呼ばれます。似た行動にミラーリング効果がありますが、これをわざとらしくない程度に意図的に行動に織り込むことで、相手との心的距離を縮める効果があります。

話を戻しますが、日本は古くから単一民族であったため海外ほど“互いに違う文化や考え方を尊重し合い、認め合っていく”機会に恵まれてきませんでした。

まだまだ絵に描いた餅でしかないダイバーシティという考え方ですが、真の意味でなかなか浸透しない背景には“皆同じ行動”や“多数派が正しいかも?”という考え方が、集団としての“まとまり”として良しとされてきたこと、何より幼少期から飛び出す個性より足並みを揃えること、協調性を求められながら育てられることで、集団の中で浮かないことや長いものに巻かれることが生きやすいことと学んでいます。学校教育がその典型でしょう。

こと日本社会においては一概に間違いとは言えないと思いますが、“他者(の評価、考えや思考)”を“気にし過ぎるあまり、自分を上手く主張できない”ため、海外では“自己主張できない、自分の意見を言えない、ノーと言えない日本人”と映ることも多いようです。

日本では多数派の意見に異論を唱えると「それはオカシイ」という空気になり(もちろんオカシイ時は少数多数関係なくオカシイのですが)、挙げ句「空気が読めない」と思われ、略して【KY】という新語が生まれたほどです(笑)

人間関係において軋轢を生まないコツは、アサーションなどコミュニケーションスキルを身につけておくことはもちろんのこと、

事と次第によっては同感するし共感もするけれど、自分の意思があるので異論があれば同調はしない。でも、他者の意見や考えは尊重し、擦り合わせが必要な場面では互いに歩み寄ることで、なるべく納得のいく着地点を探る努力は惜しまない

といったところでしょうか。

実際問題、立場が違う人間と意見交換をしたり、人が集まり意見を出し合う場面では多少なり同調効果は表れるので、そこにゆる〜い同調圧力は働くものです。

同調は自分の考えや意見を表明しなくてもいいので、一見とても楽チンに思えます。しかしそれは恐ろしいことに

自分に問う、思考する、を麻痺させていく

側面も持っています。長いものに巻かれることは、ラクで間違いないこともあるので、処世術の一つと考えるとあながち間違いとも言えないかもしれません。ただそれが行き過ぎると、今の官僚組織のように忖度、KYばかりが常態化して本来の役割や目的を忘れてしまいます。

しかし、近年“思考する”ことができない(わからない、不得手)人が増えてきていると感じる背景には、“ラクだから(嫌われたくないから)同調しておく”もあるように思えてなりません。

フランスの哲学者であり、また数学者でもあったブレーズ・パスカルは『人は考える葦である』と表現しました。「葦はか弱いものである。だが、人間は宇宙より偉大だ。なぜならば考えることができるからだ」と。

【考える】は、とても面倒なプロセスで、考えても考えても、頭から湯気が出そうになるほど考えても解がないことは多くあります。解を求めたがるのは人間のサガかもしれませんが、

解を求めることが目的ではなく【思考すること】こそが目的

と言い表すとわかりやすいでしょうか。

人間が考える葦ならば、思考しなくなった人間はただの葦ということになります。

考えても解がないから無駄だ、とは思わないでください。解がないこともまた解なのですから。

<運営会社:Jiyuuku Inc.

発達障害【ADHD】の困り感〜大人編〜

⚠︎:発達障害は先天的な脳の発達の偏りなので、親の躾や環境、また、本人のせいでもありません。発達障害をややこしくしているのは、無理解、無知からくる不適切な対応などでさまざまな神経症や精神疾患を併発したことによる二次障害といえます。

メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。

子供編に続きADHDを持つ人が成長し、大人になった時に、どのような困り感が表れやすいのか“生活”と“仕事”から見ていきます。

【多動性】【不注意】【衝動性】のうち、行動としての多動は貧乏揺すり程度に落ち着く人が多いのですが、個人差はあるものの、不注意、衝動性は残ります。

行動面の多動性は落ち着いても、頭の中にいろいろな考えが次々に浮かび、忙しなく落ち着かないという、脳内の多動や散らかりは残る人が多いようです。

【生活面での困り感】

  • うっかりが多い。
  • ゴミを出せない。
  • 公共料金を払い忘れる。
  • 忘れ物が多く、すぐに物を失くす。
  • 段取りが悪く、部屋が片付かない。
  • 約束の時間を忘れたり、しょっちゅう遅刻してトラブルになる。
  • 人の話を聞かない。
  • 人の話を遮って話をしてしまう。
  • 待つことが苦手でイライライしやすい。
  • 衝動買いが止められない。
  • 欲求が我慢できないのでいろいろな依存症に陥りやすい(実際、ギャンブル依存症やインターネット・ゲーム依存はとても多い)。
  • 目先の興味関心がコロコロ変わり、どれも長続きしない。
画像はイメージです。

【仕事面での困り感】

  • 提出書類が間に合わない。
  • 遅刻が多い。
  • 忘れ物が多く、重要な物を忘れたり失くしたりする。
  • 仕事に集中できず、指示を聞き漏らす。
  • ミスが多い。
  • ぼんやりする。
  • いくつもの指示だと忘れる。
  • 机やロッカーが片付けられない。
  • 電話を受けながらメモが取れない。
  • アポイントなどを忘れる。
  • 最後まで話を聞かず、取り掛かりミスをする。
  • メモを取っても忘れる。メモを取ったことすらも忘れる。
  • 焦ると余計にミスが増える。
  • 勝手にやり方を変える。
  • 思ったことをすぐに口に出す。
  • 誤字脱字が多い。
  • 仕事の優先順位がつけられない。
  • 単純作業に集中が続かない。
  • 計画を立てて仕事ができない。
  • 報告・連絡・相談ができない。
  • アドバイスなのか指示なのかがわからない。
  • 時間の使い方がわからない。
画像はイメージです。

子供の頃とは違い、シングルタスクや独特の時間感覚で困り感が増えてきます。

まずは自分の苦手(不得手)はどこなのかを知ることからがスタートです。知ることでできる対策も多くあります。

ADHD当事者ができる対策、職場ができる対策は後日改めて書きたいと思います。

2019年のコラムはこれで終わります。今年の夏から書き始めたコラムですが、ご愛読いただきましてありがとうございました。

来年は1月10日金曜日から毎月5の倍数日にコラムを掲載していきますので、引き続きご愛読のほどよろしくお願いいたします。それでは良いお年を。

<運営会社:Jiyuuku Inc.

メディエーター介入によるトラブル解決法とは?

メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。

今回は人間関係においてつきまとう、さまざまな“トラブル”について、ひとりひとりが身につけておくと良いだろうスキルについてお話します。

第三者に介入してもらい(第三者として介入し)ながら、冷静に解決していくためのルールや心構えを

【AL’S(アルス)の法則】

といいます。

これは当事者同士でトラブルを解決しようとして感情的なぶつかり合いが起き、さらに悪化するだけでなく『そもそものトラブル原因って何だったっけ?』と訳がわからなくなって互いに嫌な感情だけを残す、このような本末転倒なことにならないために身に着けておくスキルで、何かの時に参考になると思います。

当事者同士だけでなく、どちらにも片寄らない(偏らない)メディエーター(第三者)が入り、話し合うことで解決を試みることはとても理にかなっています。

ただ当たり前ですが、

誰にメディエーターとして介入してもらうか

が重要になります。弁護士による介入はよく耳にすると思いますが、弁護士に依頼するほどのことではなかったり、職場における人間関係だったりすると、弁護士による介入が果たして現実的かと言えば、そうとは言えないケースがありますよね。むしろそういうケースのほうが日常的に多いのではないでしょうか。

仮に弁護士に依頼したとしても相手も弁護士に依頼すれば、結果弁護士同士の話し合いとなり、その時点で弁護士はメディエーターとは言えず、また弁護士は依頼者の利益を法的に最大限引き出すことが仕事ですから、そういう観点からもメディエーターとは言い難いでしょう。

メディエーターの条件として、

感情的にならない。

対立している二人に対し和解策を見出し、サポートする気持ちを持っている。

両者の言い分を自分フィルターを掛けずに(先入観を持たず)聞くことができ、冷静に解決に導き援助する姿勢がある。

です。

おわかりのように、どちらかに肩入れする人が偏った認識で介入(例えば、恋愛問題にどちらかの友達が「私はアナタの味方だからね!」で加勢するようなケース)しようとすれば、問題はより複雑化し、取り返しのつかないことにもなりかねないので、メディエーター選び(メディエーターとしての関わり方)はかなり重要になります。

両者の間に立つメディエーターを軸に、

(Agree)→合意する。話し合いのルールを守る。

・お互いに正直に自分の気持ちを話す。
・言葉を決して遮らず、一旦お互いに話を聞く。

●(Listen)→傾聴する。お互いに聴き合う。

・感情や思い込みを排し、相手の話に耳を傾ける。

●(Solve)→解決する。妥協点を探る。

・お互いに解決しようと努力する。

それぞれの頭文字を取り、【アルスの法則】といいます。

どちらかが友人の場合、自分のバイアスや感情を挟まず上手くメディエーターの役割を果たすことはとても困難です。無意識に自分が好意(思い入れ)を持つほうに引っ張られて冷静さを失いがちになるからです。それはとても自然な感情なので否定はしません。しかし、メディエーターとしては失格です。

話し合いを持つことで<勝敗>を決めるのでなく、“理解(相手の本意を知る)”を促し、目指すところは“和解”だからです。

いますよね「仲裁しなきゃ!」と善かれと考えて関わり、結果、引っ掻き回すだけで却って拗れて収拾がつかなくなるケース。誰でも一度は経験があると思います。

関わるな!ではありません。

【アルスの法則】を頭のどこかに置きながら、両者のために適切な介入ができることで、あなたの人間関係トラブル解決力は格段にアップします。

管理職やプロジェクトリーダー、グループリーダーなど組織の中で人をまとめる立場の人ほど【アルスの法則】を知っておいても損はないかもしれませんね。

口は災いの元?! 〜 無意識の口ぐせ

メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。

今回はあなたの周りにもいるかもしれない、なぜか上から目線で“ナチュラルくれくれ”について、嘘のような本当にあった私の体験談をひとつ。

今は順調にクソガキ化している息子がまだ可愛かったその昔、公園友達ともいえるママさんがいました。仮に園子さんとします。園子さんは穏やかで優しく、ほんわかした雰囲気で癒し系とは彼女のためにあるような言葉だと思いながら。でもなぜか一緒にいると地味に疲れるのです。

ある冬の日、野菜好きな息子のために白菜漬と白菜山盛り鍋を作るべく白菜を四玉買い込み、息子本人には歩いてもらいベビーカーに白菜を積んでホクホクと帰宅中、園子さんに会いました。

園子さん:あ!白菜たくさんだね!

わたし:安かったから買い込んだんだぁ。

園子さん:でもそんなにあったら困らない?

わたし:全然。冬は白菜料理増えるし、間違いなく消費できるよ。

園子さん:いや、正直に言っていいんだよ。困るでしょ?もらって“あげよう”か?

わたし:必要ならまだたくさんあったからスーパー行けば?

園子さん:ううん、違うの。たくさんあり過ぎて困るだろうから私がもらって“あげよう”と思ったの。気にしなくていいからぁ。

わたし:使うから買ったんだけど・・・

園子さん:無理しなくていいって!私は重くても全然構わないからもらって“あげるよ”。

わたし:そんな意味わからない気なんて遣ってないんだけど・・・。

園子さん:じゃぁ、こうしない?そのままウチに来て白菜2個置いていけばラクでしょ?

わたし:・・・。

滅多に顔に不愉快モードを浮かべないのですが、あまりに『もらってあげる』を連呼され、宇宙人を見るような目で見てしまった私。

その後、「やだ誤解しないでね、白菜欲しいわけじゃなくて、そんな量、重くて大変そうだし私がもらってあげてもいいよ、と思っただけで、ただの親切心だから」と言われ、ますます違う生き物に見えてきました・・・。

思い返すと園子さんは『〜してあげる』が口ぐせでした。

『お茶淹れてあげようか?』『買い物一緒に行ってあげようか?』『食べてあげる』『電話してあげようか?『(子供に)靴履かせてあげるね』『手を洗いに連れていってあげるね』

白菜くれくれ、はともかく、全部『〜してあげる』なのです。わざわざ言うほどではなくても、なぜ地味に疲れるのか、微妙に嫌な気持ちになるのかわかりました。

私なら『お茶淹れるね』『買い物一緒に行く?』『電話するね』『靴履こうね』『手を洗いに行こうか』になります。

悪気はなく園子さんの口ぐせなのかもしれません。しかし、ことあるごとに『〜してあげる』の“あげる”部分を強調した話し方をしょっちゅうされたら、あなたはどう感じますか?

『〜して“あげる”』『〜して“やる”』が口ぐせになっている人は、ナチュラルに人を見下していると感じさせてしまうもの。気づきにくいからこそ、普段の無意識に出てしまう自分の口ぐせや話し方を、今一度見直してみてはいかがでしょうか。

隠れハラスメントも、立派なハラスメント

メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。

社会にはさまざまなハラスメント(嫌がらせ)が蔓延しています。

セクハラにパワハラ、マタハラなど、これらは専ら職場で起こりやすいハラスメントで、モラハラは職場はもちろん、夫婦間やパートナー関係で、ドクハラは医療機関で起こり、社会問題にもなり始めました。最近はスメルハラスメントという言葉もあるようです。確かにニオイというのはデリケートな問題であると同時に『香害』という言葉もあるくらいですから、他者に不快感を与えるには十分で、これも現代社会が抱える問題だと言えます。

その中でも今回は一番身近にあるモラルハラスメント(モラハラ)についてお話してみようと思います。

このモラハラ、男性だけが加害者と思われがちですが、夫婦間やパートナー関係において女性もモラハラ加害者になっているケースが多くあることをご存知ですか?

無理難題の押し付け、思い通りにならない(あるいは思い通りの反応ではない)、自分が納得いかないとヒステリー(時に暴言暴力)・・・無意識に自分がモラハラ加害者になっているかもしれないのです。もはや性分では済まされない時代になってきました。

▶︎ モラハラ加害者になりやすい人には、いくつかの特徴があります。

【プライドが高い】誰もが持っているプライドですが、そのプライドの持ち方が特徴的です。自分は正しい!という尊大な気持ちが強く、他者を認めることができないことで歪んだプライドの高さとして表れる。

【自己評価が異常に高い】プライドの高さにも言えることですが、他者評価と自己評価に温度差があり、普段の、または踏み込んだ関係になると自分上げ他者下げ(「仕事頑張ったら主任になったよ!」に対し「へぇ、私だって仕事頑張ったから昇進して臨時ボーナスまで出ちゃったよ!」)がナチュラルに出る。

【認知が独特且つ客観性に乏しい】物事には両面あるように、二者間にはそれぞれの違った思いや考え方があることは当たり前ですが、モラハラ気質の人は自分視点で、しかもそれは“みんなそうだ(だと思っている)”と考え、自分は正しい、だから自分の考えに従わせようとする。

まとめると、

思い込みが強くプライドが高い、自分至上主義で尊大、支配的。思い通りにならないとヒステリーに暴言暴力。

中には気質的に攻撃性の高い人もいますし、間違った正義を振りかざす結果、モラハラ化してしまっている人もいますが、正義≠王道です。

モラハラの根底にあるのがパーソナリティー障害、発達障害であるケースも増えており、モラハラ → DVとステージアップし、ズブズブな共依存になっているケースも多く見てきました。

大切な人を無意識にボロボロに傷つけてしまうモラハラ、無意識にモラハラ加害者になってしまわないために、心掛けていくと効果的な自分の認知確認があります。それは、

自分の考えを常に“疑ってみる”

こうすることで客観性を持たせることができます。

例えば『待ち合わせには絶対に遅れてはいけない、だから5分前には着くように行くべきだ』と考えるAさんがいるとしましょう。この考え自体は決して間違いではないし、むしろ心掛けとしては良いと言えます。

でも、それは飽くまでもAさんの考え方であり、Bさん、Cさんはまた違う考え方をしているかもしれません。

Bさんは『待ち合わせ時間ジャストに待ち合わせ場所にいればいいと思う。だって早いと相手に気を遣わせてしまうと思うから』。Cさんは『今は携帯でやり取りできるんだから、待ち合わせ時間なんて堅苦しく考えなくてもいいんじゃない?いちいち遅刻だ何だって面倒』という考え方かもしれません。

この、“自分以外は同じ考えではないかもしれない”が客観を持つポイントになります。程度の差こそあれ『自分は間違っていない、自分が正しい』と思い込む人は一定数います。その“自分の考え”や“思い”を一歩退いて眺め、『自分は◯◯と思うけど、他の人は違う考えを持っているかもしれない』と疑問を持ち意識すること、これが大切です。

自分視点だけでなく、他者視点でも物事を考えられるクセを持つこと。

これが客観性を身につけていくコツで、これで完全にモラハラ気質が治まるわけではありませんが『自分が正しい、だから言うことを聞け(聞くべき)!』ということを意識的にストップさせることは可能です。

失いたくない大切な人、愛する人が心をすり減らし、心の免疫力を低下させてしまわないように、自分の認知を客観的に観るクセを身につけていきたいものですね。

全3回:『なぜできないんだろう?』の正体 ③

⚠︎:発達障害は先天的な脳の発達の偏りなので、親の躾や環境、また、本人のせいでもありません。発達障害をややこしくしているのは、無理解、無知からくる不適切な対応などでさまざまな神経症や精神疾患を併発したことによる二次障害といえます。

前回に引き続き、発達障害全3回の最終回、今回はASD<自閉症スペクトラム(アスペルガー)>についてです。

ASDは次の3点が特性として表れ、“三つ組みの特性”とも言われています。

【社会性/対人相互性】
人との関わり方に特徴が表れやすい。

【コミュニケーション/意思伝達】
認知面から他者との間にズレが生まれやすい。

【想像力の障害、反復的で常同的な行動様式】
他者の思いや感情を自分に置き換えて考えることが苦手で共感が困難、こだわりが強い。

また同じASDでも、①積極奇異型、②受動型、 ③孤立型、 ④尊大型、という4タイプに分かれ、ベースには前記の三つ組の特性は持ちながら、一見まったく違うように見えます。

よく聞かれるのが『浮いている』『変わった人』『つかみどころがない』『何を考えているのかわからない(ミステリアス?)』『話し合いができない』『キレやすい』『すぐに黙る』『こだわりが強い』『他者視点がない』『融通が利かず面倒くさい』などです。

<得意なこと>

  • 興味関心のあることへのズバ抜けた集中力(過集中)。
  • 感情に流されない論理的思考。
  • 粘り強く取り組む姿勢。
  • 芯を曲げない強さ など。

<苦手なこと>

  • 臨機応変。
  • 他者感情に寄り添うこと。
  • マルチタスクが求められること。
  • 場の空気に見合った言動、他者視点を持ちづらい など。

社会生活において起こりやすいトラブルとしては、認知(感情の持ち方、考え方、物事の捉え方)の偏りからと社会性の障害から、他者の表情や視線、身振りといったノンバーバル・コミュニケーションが苦手、他者視点を持ちづらいので、空気が読めない、無礼不躾な人、と誤解を受けやすいようです。また、共感を持ちづらい人も多いので、人間関係に躓きを起こしやすいようです。

認知の偏りが人間関係に及ぼすケースが多く、ADHDのように“忘れっぽいからメモ”、“気が散りやすいからパーテーション”といった具体的な対応策が当事者、周りの人たちが共に取りづらいのが現状です。

その中でも対応しやすいと思われることを幾つか記します。

ちゃんと、きちんと、適当に、しっかり・・・といったファジーな言い回しは避け、具体的に明確にひとつずつ指示を出す。

場に相応しくない言動があった時は、闇雲に責めたり、間違いを指摘するのではなく、『君自身はそう感じなくても他者は君の発言(行動)を◯◯のように感じてしまうものだから、誤解を避け、印象を悪くしないために◯◯という言い方(行動)が好ましい』などと感情的にならずに伝えることが大切です。

 イヤーマフ
   デジタル耳栓

多くの情報の中から不必要な情報にフィルターをかけ、自分に必要な情報だけを取り出す能力を選択的注意と言いますが、ASDの人はガヤガヤした環境にあるとすべての音が同じように耳に入ってきてしまうため、必要な情報に集中することが難しくなります。ADHDの項でも書きましたが、イヤーマフやデジタル耳栓がとても役立ちます。

安定したものや規則性に安心感を覚えるASDは、素早い発想の転換や急な予定変更はとても苦手です。前もって予定を伝えるのはもちろん、予定が変更になりそうな時にもできる限り早めに伝えることや、先の見通しが立ち、予測しやすいような状況を整えておくことが安心に繋がります。

自らのルールやコモンセンスを持ち行動している人が多いASD、気難しく頑固者に見える反面、独特の認知を持つ人が多いこと、突き抜けたセンス(芸術面、運動など)を持つ人も多いことから、興味関心のあることにはズバ抜けた能力を発揮し、カリスマ経営者、学者、スポーツ選手などにもASDが多くいます。

今回はADHDとASDについて簡単に書きましたが、これだけでは到底語り尽くせず、発達障害はこれだけでもありません。機会を作り、発達障害についてはより詳しく書いていこうと思います。

全3回:『なぜできないんだろう?』の正体 ②

メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。

全3回の2回目はADHDについて書きますが、その前に、 発達障害全般について無用な偏見や誤解を避けるため下記のことを念頭に置いてください。

⚠︎:発達障害は先天的な脳の発達の偏りなので、親の躾や環境、また、本人のせいでもありません。発達障害をややこしくしているのは、無理解、無知からくる不適切な対応などでさまざまな神経症や精神疾患を併発したことによる二次障害といえます。

それでは本題です。ADHDの得意なことや苦手なこと、そして対処例を記したいと思います。あなたの周り、あるいはあなた自身に思い当たる時は参考にしてみてください。

【ADHDとは】多動性注意欠陥障害
特長:多動、注意欠陥、衝動性

多動:行動面の多動は大人になると薄くなるが、いろいろな考えが次から次に浮かんでまとまらないなど、頭の中の多動(散らかり)は残り、話を始めると止まらない、話が跳ぶなどの症状として現れる。

注意欠陥:集中力散漫、ひとつのことに注意を向け続けることが難しい、忘れっぽい。

衝動性:感情や行動をコントロールできず、衝動的に行動したり、後先を考えない言動をしたりする。

<得意なこと>

  • 興味関心があることには集中力を発揮する。
  • 固定観念に縛られず発想が柔軟。
  • 行動力がある。
  • いきなり閃いたりする。
  • 独特の発想や感性を持ち、考えることができる。

<苦手なこと>

  • 単純作業の繰り返し。
  • 集中力の持続を要する興味関心のない作業。
  • さまざまなルールが課されること。例)〆切など厳格な期限を求められることなど。
  • マルチタスクを求められる作業。例)調理や電話応対など。
  • 物事の優先順位がつけづらい。

以下はADHDの人が現実に職場などで直面しやすい代表的な事例です。多動、注意欠陥、衝動性からどのようなことが起こっているか具体的に挙げ、対処例を記します。

▶︎段取りが上手くいかない:優先順位がつけづらく、マルチタスクが備わっていないため、複数の仕事を同時進行で取り組もうとすると、すべてが中途半端になってしまう。

  • やらなくてはいけない仕事を明確化、付箋などに優先順位を書き出し(自分だけでなく先輩や上司にも確認してもらう)見やすい場所に貼る。終わったら消す(剥がす)。
  • パターン化できる仕事内容はパターン化する。

▶︎整理整頓が苦手でモノを失くす:注意欠陥からくる忘れっぽいことに起因。整理整頓した場所自体を忘れてしまうこともある。

  • しまう場所を決め、目印をつけてわかりやすくする。→しまった場所の見える化。
  • 保管場所を一覧化し、わかりやすい場所に貼る。→保管場所の見える化。
  • 定期的に整理してモノを増やさない。
  • 書類やメモはデータとしても残しておく。

▶︎報・連・相のタイミングがわからない。

  • 報告、連絡、相談の内容をメモして相手のデスクに置いておく。
  • 報告、相談をするタイミングを予め定期的に決めておく。

▶︎集中力が途切れやすい:多動と注意欠陥からくる特性。

  • パーソナルパーテーションでデスクを取り囲む。
 デジタル耳栓
イヤーマフ
  • イヤーマフやデジタル耳栓などで外界音をソフトにシャットアウトする。イヤーマフなどは特定の周波数をカットするので、多少こもるが人の声は聞き取りやすくなる。
  • 40分仕事をしたら5分休憩など、仕事のスケジュールにはメリハリのある組み方を考える。

▶︎話を被せてくる、脱線する:衝動性と多動からくる特性。

  • 「話し終わるまで◯分待って下さい」「話を元に戻します」などわかりやすい言葉で注意を促す。

まだ語り尽くせていませんが、一旦終わります。またの機会により詳しく書いていきたいと思います。

次回はASD<自閉症スペクトラム(アスペルガー)>について書こうと思います。

全3回:『なぜできないんだろう?』の正体 ①

メンタル・イデア・ラボの本城ハルです。

今回は職場などで感じる『困った・・・』を3回に渡って書こうと思います。

職場であなたの周り、あるいはあなた自身、こんな困った感はありませんか?

言われたこと“だけ”しかできない。
→ 例)コピーをお願いしたら(されたら)コピーする“だけ”。順番を揃えたりクリップする配慮はない。ひどい時は報告すら忘れる。

報・連・相がなく、自分勝手に進めてしまい、間違いがあって指摘しても認めない。謝れない、他者のせいにする。

定時を頑なに守ろうとし、周りの同僚などの仕事進捗状況を見て言葉をかけたりしない。

電話を受けながらメモが取れない。

何度も同じ注意をしてもまったく直らない。

融通が利かず気分変調が激しい。

無礼不躾な態度や言動をして取引先や上司を怒らせる。

決めつけが多く、話をすると不快な気分になる。

冗談がまったく通じない。

ざわついた中で会話が聞き取れない。

話している言葉を言葉として認識できても意味がわからない。

自分のやり方を曲げず、変化や新しいやり方を取り入れない。

これらは一括りに性格や性分、場合によっては無能と思われがちですが、ひょっとしたら『大人の発達障害』かもしれません。

見えない脳の発達の偏りや認知の違いから、自身や周りの人たちにさまざまな困り感が現れてしまう発達障害。

次回はその中でもADHDとASD<自閉症スペクトラム(アスペルガー)>にフォーカスし、なぜそのようなことが起こるのかと、その対処例を書いていきたいと思います。